RISE weblog

RISE Productionアートディレクターの佐藤です、仕事上で感じた事からプライベートな事まで、こちらのブログに書いていこうと思います。

クリエイターとしての資質-01

子供は努力は無駄と考えてる?


 私も人の親でして、子供たちが社会に出た時に困らないよう、教育しているつもりです。学校の成績だって良かったから、良い学校に行っていたから社会に出て成功するかというと、けしてイコールではありません。実際に私も、ここProFileで人気の同級生だったSさんも、学校での成績はあまり誉められたモノではありませんでしたが、色々と社会で経験し蓄積した知識で仕事をし、クライアントさまから認められているわけです。
 こんな事から私は子供たちに、勉強しろとか良い点数を取れと口うるさく言わないよう、なるべく注意しています。・・・かみさんは熱心ですが。

 それよりも自分が壁にぶつかった場合に、乗り越えようと考え、努力する事を学んで欲しいと考えるわけで、何よりその経験が自分自身にとって自信となり、社会に出てから仕事する上での糧になると思うからです。

 子供たちは学校の宿題でも、塾からの課題でも漢字の書き取りになると、辞書を引いて漢字を捜すのではなく、携帯で漢字変換して書いています。辞書を引き調べると言う事は、目当ての漢字だけではなく、その周辺にある漢字までも、自然に頭に知識として蓄積されると言う、過程のメリットもあると考えるのに、努力せずにサッサと結果だけを求めようとします。




最近は仕事でも同じような傾向が・・・。


 我々の職業である、グラフィックデザインという仕事ですが、DTPと言う形でコンピューターが入る前は、ほとんどが手作業で数字として10点満点で表すと、アイデア出しは2点くらい、要素となる写真やイラストの制作に3〜4点、デザインレイアウトに3点、版下作成に1〜2点と言ったところでしょうか。

 仕事にコンピュータが入り、効率的に作業できるようになってからは、仕事の総量が10点から5点に減った感じがしてなりません。画面で大きな要素になる写真やイラストは、レンタルで処理し、イメージに合ったイラストや写真を新に作る事は少なくなりました。つまりお金と時間を掛け、回り道をしてまでも一つのモノを作り上げると言うよりも、レンタル写真と社員の作ったコピーで、簡単にサクサクッと広告を作ってしまう。と言ったような、いきなり結果を求めるような作り方が、多くなっている気がします。

 一つのモノを作り上げるのに、効率を考え、少ない労力で作り上げる力、これはとても素晴らしい能力だと思います。学校でも問題をスラスラと解いてゆく、事務処理能力の高い優等生でしょう。しかしクリエイエティブの世界、特にディレクションの仕事では、事務処理能力の高い人間よりも、問題解決能力の高い人間が重宝されます。

 つまり、これはクリエイティブと一口に言っても、グラフィックだけに限らず目的を考えるディレクターと、手段を効率よく完成させるデザイナーの二種類に分けられ、Webの世界でも同じ構図になっていると思います。結果を求め最短距離で目的地に向かう人よりも、失敗を経験し、経験を蓄積し回り道をしてきた、打たれ強い人の方が、クリエイターとしての資質の持ち主であり、変化する社会に対しての答えを出せるのではないのかと考えます。




クリエイターとしての資質-02

人を信じて、好きな人。


 クリエーターとしての資質として2回目になりますが、人として社会生活を送っていく上で、職業や肩書きとは関係なく、周りの人間とコミュニケーションを取り、生活しています。社会には色々な人が環境を共有し利用しています。

 世の中には良いヤツもいますが、イヤなヤツも沢山います。そんな良いヤツ、イヤなヤツを含めたのが社会で、そんなイヤなヤツを見たくないがために、人の沢山いる休日の繁華街に出るのがいや、という人も沢山います。面識のない不特定多数の人たちが集まる場所でも、基本は一人ひとりの社会性や、育った環境に拠るのかもしれません。

 でもね、人は生まれた時からイヤなヤツだったのか、良いヤツだったのか、性善説・性悪説が有るとすれば、迷わずに人間性善説を選べる人。CMや広告は社会の人が見たくて見る物ではなく、企業・団体が媒体を購入し、見たくない人にも自分の主張を押しつける行為ですから、クォリティが低いと見た瞬間、拒絶反応が出ちゃいますので、見ていただく方に喜んでもらう、という思いやりが最低限必要なんです。




作る事が好きな人。


 写真の撮り方-01の人間性にも書きましたが、キレイなモノを創りたい、格好良くしたい、と言う目指す物に貪欲に進める人、情熱がある人ですね。確かにクライアントとの打合せで、あまり受け入れたくない要望が出てくる事もあるでしょう、きれい事かもしれませんが、クライアント側も制作側も目的地は一緒のはずです、納得するまで擦り合わせが出来る時間と熱意(もしかしたら思いやりかもしれませんが)も必要だと思います。

 当然お仕事として作業を行うわけですから、労働基準法に則って仕事の時間は決まっているわけですが、工場でモノを作るわけではありませんので、9 to 5で時間を切り売り出来る仕事ではありません。

 アシスタントやオペレーターでしたら事務所を離れれば、仕事の事はキレイさっぱり。でも構わないでしょうが、クリエイターとして、ディレクターとしてモノを創る立場にいる人間は、クライアントから頂いたお題を、トイレに入っている時でも、湯船に浸かっている時でも、頭の中であれやこれやと弄くりまわしているタイプの人間が(自分の周りには)多かったです。

 しかし、なんだかんだ言っても歩いている時や、湯船に浸かっている時など、脳に血の巡りが良い時の方が、アイデアが出た感じがします。お酒飲んでいる時は、その時には色々と閃いたりするのですが、後から見返すとしょうもないプランだったりと、ガッカリする事ばかりで飲む時は諦めています。




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