- 2011/02/07 Mon
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最近チラシなどで時々見かけるようになった、文字組を紙面の左右ワンブロックで組んじゃう印刷物。写真や表組みに合わせて文字組みも左右1ブロックに組んじゃうんだろうけれど、これが読みにくい。
興味を引かないタイトルなら端から読もうとは思わないのだけれど、たまたま興味のある商品や事柄を説明する文章だから読もうと思うんだけれど、文字を追っていっても何行目を読んでいたのかわからなくなってしまうこともしばしばある。
読みやすい文章を表現するには、文字の大きさもあるけれど、文字組1行の文字数も関係してくるし、行毎の文字と文字との空き、行間も大きく関係してくる。今回感じたような文字の読みにくさの原因ってWordが原因じゃないかと思っている。英語圏のワードプロセッサーソフトとして支持され、業務用のドキュメント制作に使われてきたものを、英語と日本語の組版の違いをあまり考慮せず、文字をアルファベットから日本語に置き換えただけ。
英語は一文字づつではなく、単語として並べてあるので行間をあまり取らなくても、あまり読みにくさは感じないけれど、日本語は句読点や漢字やかながあるけれど、単語ごとに区切っていないので見た目がどうしても単調になりやすい。だから行と行の間を一定の間隔を開け、メリハリをつけてやらないと読みにくいものになってしまうのが日本語の特徴だったのを、技術的なものもあったのかもしれないけれど、その特徴を考慮せずに置き換え、一般に広まってしまったことでその文字組も普遍的なものとして受け入れられるようになってしまったのではないかと思う。
テクニカルな言い方をすれば、雑誌広告でもチラシでもパンフレットでも本文と呼ばれるボディコピーを組むためには、限り有るスペースの中で存在感を消しつつ多くの情報を伝達する目的があるので、大きすぎない文字の大きさ、かつ読みやすい大きさで一つの項目として認知されるようなボリュームと読みやすい行間から、職人的な技を求められると思います。
でも一番大切なのは、その文章が広告であれ、パンフレットであれ、チラシであれ、報告書やプレゼン用のドキュメントであれ、見る人に意図するものを伝えたい、自分の考えを最後まで読み通してもらいたい、そのドキュメントを手にした人が見やすく読みやすいという、自分本位ではなく相手に伝えるという戦略的デザインが必要だということです。
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