RISE weblog

RISE Productionアートディレクターの佐藤です、仕事上で感じた事からプライベートな事まで、こちらのブログに書いていこうと思います。

ライフサイクルを考えてみる。4

3からの続きです。
ライフサイクルが終わったと考えられる商品。商品ならばまだ他の商品で代替えなど考えられますが、中には業種自体が終わったと思われる職業もありますね。主要駅付近に今や必ずと言っていいほど在る大型家電量販店、色々なメーカーを同時に比較購買でき、本体から周辺機器まで揃うとても便利なお店である事は、誰もが認めます。

しかしこのおかげでお客さんが遠のいてしまったのは、家のご近所の電気屋さん。欲しいものがあっても限られたスペースに周辺機器のサプライまでの品揃えはなく、取り寄せに時間を掛けるよりは、少し足を伸ばせばすぐにでも手に入いる量販店に軍配が上がり、誰がどう見ても量販店と、近所の電気屋さんとは勝負が付いているように感じられます。

でも、最近の家電。特にAVと言われるテレビを含む映像系家電ですが、地デジへの移行を含めどうも良く分からない。以前だったらアンテナをビデオデッキに繋ぎ、デッキからテレビにRCAプラグで繋いでしまえば、セットアップ完了だったのに今は、DVDは?ブルーレイ?5.1chサラウンドアンプ?サラウンドスピーカー?地デジ用のアンテナ?テレビとの接続は何のコード?インターネット?ゲーム?・・・もう訳解りません。

当然量販店にも設置してくれるサービスもありますが、自宅で作業してくれるのは良いけれど、見ず知らずの業者の人が家に上がっての作業より、顔も見たことがあるご近所の電気屋さんの方が、盲目的に安心出来る感じもします。

ライフサイクルを考えてみる。3 にも書いたように、トレンドはマスからパーソナルへ移って来ています、だから家電製品を近所の電気店で買いましょう、なんてことを言いたいわけではありません。近くに居住するというお客様一人一人に安心して営業できるからこそ、コンサルティングを含めた営業にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

お店のウィンドウにでも「どちらで購入された物でも構いません、格安で家電製品の設置・セットアップいたします」と一言書いたPOPでも貼っておき、商売をコンサルティングから始めるのです。現在の省エネ家電もそうです、冷蔵庫・洗濯機・エアコン・暖房器具にしてもエネルギー効率からしたら、ガスより効率の良い物も出ているようですけれど、何がどれだけ効率的なのか判断できていません。

今すぐの購買には繋がらないかも知れませんが、一年後、三年後の購買に繋がるよう、地域の顧客密着型商売を始めてみてはいかがでしょうか。




社会のこれからは。

インターネットの発明は、グーテンベルクの印刷の発明よりも大きなイノベーションで、印刷が発明された後に産業革命が起こり、近代が始まったように、Webが社会インフラとして普及し始めたこの数年、大きく方向を変える変換点だと思います。

一番大きいのはコミュニケーションの変化から来る価値観の多様化、集団と集団との付き合いから、個と個の付き合いに変化してくる。ただし現在の社会からすると、もう一段階のイノベーションが必要ですが。

例えば現在デザイン事務所などは、代理店などがその事務所の力量やパフォーマンスを担保して、クライアントとの間をエンゲージをしていますが、担保するのはこの先代理店だけではなく、信用金庫のネットワークなど、別の組織が行っても構わないわけです。

当然力量など図るために、各事務所はプロフィールや作品をWeb上に公表し、どの程度の力量があるかをアピールしなければ行けませんが、新規で仕事を依頼するに当たっては「責任をどこかが保証しないと」と言う意味での担保です。

個と個の付き合いになると書きましたが、コミュニケーション自体の変化はありませんが、自分の都合でコミュニケーションできるメールやブログなど、これからはより活用されていくと思います。ただし文字を使ってのコミュニケーションには、慣れが必要で文章力が求められます。

やってみると楽しいコミュケーションでも、踏み込めない理由は、この文章の表現力が無いと自分で判断して躊躇しているだけで、実際には慣れですから、飛び込んでしまう勇気さえあれば、後はスムーズに進めるのでしょう。しかし座して死を待つのみと判っていても、まぁいいやメンドクサ、で座ったままの人が多いのが現状ではないのでしょうか。

プライベートでのコミュニケーションでは、やってもやらなくても大きな違いはありませんが、これが営利を求める企業だと、今までの新聞や雑誌、TVCMなどの媒体に頼った社会とのコミュニケーション・パフォーマンスが落ちてきているので、どうしたらいいのか試行錯誤の連続です。

特に資本の少ない中小企業は、情報の洪水の中で、自分の企業に何が重要なのかを見極める事すら出来ずに、無駄球を打っている状態なのではないのでしょうか。

そんな風に最近は感じます。




〜の仕方を変えよう

コミュニケーションの方法は、個人から複数になった時点で始まりますが、フェイス・トゥー・フェイスで共通の言語で会話することから、絵を描いて伝えることなど、色々な方法が沢山あり、遠くの人とも郵便や電話など通信手段の進化で、より多くの物をより速くに伝えることが可能になってきました。

中でもインターネットの誕生と、ブロードバンドと言った通信インフラの整備は、今まであった通信手段の進化の中でも最も劇的に進化した物でしょう。一昔前までは大量の荷物を、人の手を借りて送らなければならなかった物も、荷物自体がデジタル化し、インターネット経由でやりとりが出来るようになりました。

仕事でもそうですよね、同じ会社内でしたら自社ネットワークで、社員同士コミュニケーションは取れますし、外部との連絡でもメールに添付したり、ファイル共有サービスを利用したりと、仕事の進め方も通信環境の進化と共に進化してきました。特にイントラネットなどで自社ネットワークを構築した場合、メールやファイル共有など、メインのサーバーをハブとして社員が情報を共有し、仕事にも効率よく活用できるようになっています。

一方Yahoo! やGoogleと言った、ポータルサイトでは無料でWebメールを提供するなど、新しいネットサービスを提供し始め、すでに利用されている方も沢山いらっしゃると思います。そんなサービスが個人と個人のコミュニケーションを、より一層強い物にしてくれています。

こういったコミュニケーションの変化が、今までのビジネスの特徴であった「集団と集団」から、「集団と個」または「個と個」と言った物に変化すると考えていますが、例えば私の仕事であるデザイン一つとっても、クライアントの意向を成し遂げるために、カメラマンあるいはイラストレーター、コピーライターなど、さまざまなスタッフと協力していかなければなりません。

しかも多くのスタッフは独立した事務所を構えていますので、やり慣れている仕事でしたら最初のミーティングだけ全員顔を合わせ、後はメールや電話で済ませることも出来るでしょうが、組織を一から作るプロジェクトなどでは、中心となるメンバー同士の深い意思疎通など、綿密な連絡とミーティングが必要になってきます。

そんなときに便利なサービスを一つご紹介しましょう、Googleが提供している「Google Apps」という無料Webサービス。例えばプロジェクト名でアカウントを取ってしまえば、参加するメンバー一人一人(200人まで)にメールアドレスを設定し、Web上のカレンダーやドキュメント(Wordと同じような物)をメンバーで共有し、スケジュールや情報の管理する事も出来ます、またメールは1 アドレスあたりサーバー上に約8GBの容量を割り当てられますので、ドキュメントをアップすることでストレージサービスも可能です。

使いこなすことでWeb上のグループウェア的な事も出来ますので、時間や場所の制約を限りなく小さくすることが出来ます。しかも年間(確か)10ドルで、独自ドメインの取得可能ですので、多くの外部スタッフをハンドリングする企業なども使い勝手が良いでしょう、すでに日本大学などは学生とのコミュニケーションにこのサービスを導入し、成功している例もあります。

今までの道具としてのコンピュータは、ソフトウェアと言う商品を購入しインストールする事で、スタンドアローンの状態でデータを処理してきましたが、これからは上記にあるGoogleのやっているような、ソフトウエアを商品として販売することでは無く、インターネットを通じ、アクセスしたサーバー側で利用者の求めるサービスを提供し、そのサービスに対して対価を払うと言った「クラウドコンピューティング」が主流になると考えられます。




持続可能な多様化

先日、日本人物理学者として南部陽一郎氏・小林誠・益川敏英の3氏がノーベル物理学賞を、生物学者として下村脩氏がノーベル化学賞を受賞しました。物理学の南部先生は「素粒子物理学における自発的相対性の破れの発見」、小林・益川先生は「小林・益川理論とCP相対性の破れの起源の発見による素粒子物理学への貢献」が、化学賞の下村先生は「緑色蛍光タンパク質の発見と生命科学への貢献」が受賞理由でした。

物理学をウィキペディアで検索してみると「自然界に見られる現象には、人間の恣意的な解釈に依らない普遍的な法則があると考え、自然界の現象とその性質を、物質とその間に働く相互作用によって理解すること(力学的理解)、および物質をより基本的な要素に還元して理解すること(原子論的理解)を目的とする。」とあります。近代のガリレイやニュートンの頃の物理学と比べると、マクロ的な目で見える現象から、ミクロ的な細分化され、深化した分野での研究が、世界最高峰と言われるノーベル賞の受賞原因なのでしょう。

「相対性の破れ」と言われても、何の事やら我々にはさっぱりと理解できません。しかし細分化された分野の理論が確立されることにより、隣接する分野での類似性などから、その分野での考え方、理論が確立できていくのでしょう。

「知」という学問の分野でも、古くからある物理学は、社会的な要求などから先鋭化、細分化され研究されてきました。この社会的要求からの細分化では、例えば「環境破壊」と言うキーワードで、同じ物理学の中でも流体力学や熱エネルギー、重力などとそれぞれの分野で切り口を替え、同じキーワードを研究し、理論を確立して行くのでしょうが、同一のキーワードを異なる分野で研究すると、単独の分野だけで研究するよりも、各分野の考えを横断的な視野で、構造的に見直した方が効率的でもあります。

生物学から学ぶ変化に強い企業」というタイトルで、以前ここのコラムにも書きましたが、変化する社会にビジネスも変化させる事に、仕事の多様化は避けて通れませんが、多様化し細分化する仕事も、他業種からの視点で見直すと、ビジネスとして可能性が出てくるかもしれません、今まで見慣れた方向だけではなく、他の業種も視野に入れた横断的な思考で、見直すことでヒントがつかめるかもしれません。

ダーウィンの進化論で公表した概念に「存在し続けるための努力」で、最も環境に適した形質をもつ個体が生存の機会を保障されるとされると言う考えがありますが、まさしく現在の企業にも当てはまる言葉だと思います。




クリエイターとしての資質を磨くために

美大や専門学校などでは、デッサンやクロッキー、色彩構成など基本的な勉強をして、ビジュアルコミュニケーションを学んだ人は多いだろう。その先の実作業では先達たちが残した作品や、絵画、映画などからインスパイアされたり、自分の見たり経験した風景などの記憶から、仕事へのヒントへと繋がることも多いと思う。現在でも多くはそうではあるが、仕事の流れはクライアント→代理店→制作と流れているが、インターネットのインフラが整ったことで、ビジネスの垣根が取れた今、クライアント→制作とダイレクトに仕事が流れるようになったのも事実だろう。

間に代理店の営業などが入り、クライアントとの付き合いが間接的ならば、制作側のコミュニケーション能力は、仕事上のビジュアルコミュニケーションに特化した物でも構わなかったろう。しかし、クライアントとの直の仕事では、コミュニケーションはそれだけでは済まない、企業の体質や戦略を知り、その延長線上の道具であることを意識した、目的をマネージメントされた表現が必要になっている。

なぜそれほどまでにコミュニケーションが必要なのだろうか。依頼された仕事は何を目的でこの様な表現が必要なのか、キャッチコピーやビジュアルにしても、プライオリティーと言った順列を付け、それをキチンと口で表現する能力が必要なのだ。つまり売れっ子のディレクターやプランナーと言われている人たちが、バンバンと企画書を量産する作業に似ている。量産してもツボを押さえてあるから、クライアントにすんなりと伝わり企画が通るのだ。時代が求めるクリエイターは、この様なビジュアルコミュニケーションと言われる物を企画し創れるプランナーでもある。

企画書を上手に書く方法は、書店に行けば売るほど積んであるので、ここでいちいち説明はしない、と言うか説明できるほど私自身修行を積んではいない。自分以外の人に説明し、理解してもらうには何が必要で、どんな順番で伝えるのが効果があるかは、自分の頭で整理・理解し、相手に興味を持って聞いてもらえ、それが魅力的に見えるよう説明出来る能力が必要である。

手段によっては文章だけでなく、カンプ状態の絵も含めたプレゼンシートが有効かもしれないが、基本はやはり文章にすることで、何をどのようにプライオリティを付けて伝えることを説明し、メリットとそれにかかる費用など考え方を整理し、キチンと相手に伝わるよう説明できることだ。

これはもう文章を何でも良いから書きまくり、簡単でも評価をもらうこと。その評価に対して簡単な言葉で言葉のラリーを繰り返すことが出来ると、物事を階層的に捉え、考えることが可能となってくる。このトレーニングを簡単にできるのは、やはりブログや日記だろう。例えばmixiの日記などでは、気心の知れた友人とのコミュニケーションを、書く内容を少し仕事にシフトし、何をどう伝えるかを念頭に書いていくことで、コミュニケーションを楽しみながら十分なトレーニングになる。

今日明日はまだ使えないかもしれないが、5年後10年後を見据え、簡単なところから始めて見てはどうだろうか、何でもかんでも書いて書いて書きまくって、やっと見えてくることもある。




長期的社会展望

今日の日経のニュースでは「米上院、ビッグ3呼び公聴会 GM最大120億ドルの緊急融資要請」とあります。アメリカの自動車メーカーは、何で売れないんだと思うのでしょうが、アメリカの企業経営方法の終焉と見た方が良いのですかね。毎期ごとの利益や株価のことなど、あまりにも株主や金融の方ばかり向いた経営が、長期的社会展望からくる開発を怠る結果になり、売れる車が無くなってしまったのでしょうか。まぁ、そればかりではないのでしょうけれど。

金融不安を初めアメリカからの暗いニュースが多いのですが、現在の産業全ての最終到達目標だった「人間の生産性向上に向け、人間能力の量的拡大を目差す」事が、合わなくなってきているのかもしれません。「形有る物には始まりと終わりが必ずある」と教わってきましたが、文明にも同じように寿命があるようです。

1.技術の獲得→2.生産性の向上・人口の増加→3.自然資源の浪費・環境条件の悪化→4.生産性の低下・人口の減少→5.飢餓・疫病・内乱→6.文明の終焉


日本では2004年をピークに、戦後初めて人口が減少に転じているので、今は4.の入り口あたりでしょうか。1972年にローマクラブが発表した成長の限界―ローマ・クラブ人類の危機レポートが予言書のように感じられます。イギリスで起きた産業革命以降、右肩上がりに増え続けた人口と、工業生産に合わせるように増えた汚染、反対に減り続ける資源。産業革命は地球資源を商品に替える力を人類に与えたのでしょうか。

この事から、これから日本の製造業は、省資源・高効率な製品を作るところは繁栄し、対応できない企業は現状維持か衰退して行くでしょう。つまり大量のエネルギーを消費する物や、数年で使えなくなる機械は敬遠され、人の手によるメンテナンスや修理と言ったサービス業が伸びてくるのではないかと考えられます。また高効率なパーツを古い製品にレトロフィットさせるような、新しいサービスも出てくるかもしれません。車などもこれ以上は台数が伸びず、買い換え需要を狙ったものになり、自動車メーカーもその技術を利用して作られた、生活支援ロボットのような物が主流になるかもしれません。

ホンダ技研はすでに「ASIMO」の開発で、二足歩行のロボットを研究し、つい最近足の機能を補助する製品を発表していました。トヨタ自動車もパーソナルな移動デバイスを研究しています。世界の他の自動車メーカーでは、電気自動車や水素自動車など、車というカテゴリーで開発を続けていますが、CITY用と都市間移動用で、車のカテゴリー自体変わっていきそうです。

現在の製品などは効率とコストから、修理を視野に入れない設計で作られた製品が、数多く見受けられますが、将来的には今は必要とされていない、職人の「技」が必要となる時が来るかもしれません、切り捨てないで取っておいた方が良さそうです。

とは言え現在の世界人口は現在約66億人、2050年には95億人と予想する研究者もいます。現在の食資源を日本と同じようなメニューで料理すると、50 億人分の料理しかできない計算だそうです。食料と植物、そのための水資源をコントロールする治水、水産業の中でも育てる養殖などは、この先伸びる可能性が高い企業でしょうか。

将来の企業は今まで以上に実業に堅実で、永続的な成長を続ける企業に集約されそうです。




ローマクラブ

経済成長率がマイナスになるとかならないとか、朝日新聞が初の赤字に転落したとか、企業が生き抜くための努力が、今以上に必要とされていますが、楽天的オポチュニストの私でさえ、今までのようにラッキーや偶然が重なって稼げる時代ではなくなったように感じます。

この先日本は、世界はどのように変わっていくのでしょうか、そもそも変わるきっかけでもあるアメリカの金融危機って何。やはりこれですかね「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書」の離脱。産業界からバックアップされたブッシュ政権が、議定書を批准していたら儲からんやンケー、と言ったか言わなかったか、なぜ関西弁なのかは分かりませんが、そんな政策が大きく係わってきたと思います。

そもそも月々10万円しか支払い能力の無かった人たち向けに、審査も甘アマで、返済能力を少しだけ背伸びした毎月11万円を返済させる住宅ローンを組ませ、宅地や住宅産業のバブルを生んだけど、やっぱり返せなくなりました。が原因のようです。しかしこの融資のための資金は、ゼロ金利政策を嫌って逃げ出したジャパンマネーだったという説もありますが。

この様に産業を発展させれば、国民一人ひとりの収入も上がり、国全体がどこまでも発展していくんだ。と言った夢を見ていたのでしょう、さらに追い打ちを掛けるような自動車メーカー、ビッグスリーの救済問題、株主の方だけを見て顧客のニーズに応えられるよう、多様性のニーズの中から、商品を開発する事を怠ったメーカーが、ニーズが変わった途端に売れる商品が無くなってしまった。と言う少しお粗末な顛末。

これに比べEUや日本では、資源を効率よく利用するための開発を行い、商品にしてきましたが「環境保全ダァー、何生チョロいこと言うとんねん」と言う巨大な暴君が失敗したことと、大統領が替わることで京都議定書に批准する可能性が大きくなってきました。

ところで題名にある「ローマクラブ」は皆さんご存じですか?小説に出てくる秘密結社ではありません。

1970年に設立されたイタリアの元オリベッティ社副社長で石油王、アウレリオ・ベッチェイ博士が設立した民間のシンクタンクで、資源・人口・軍備拡張・経済・環境破壊など世界規模で起こる問題解決を探るべく、当時世界中の英知と言われるような人たちが集められ、設立のために最初に開いた会合がローマで行われたため、この名前が付きました。

また、このアウレリオ・ベッチェイ氏は油田視察中にヘリコプターの墜落事故で亡くなり、マフィアの陰謀説が流れるなど憶測を呼び、映画にもなっているようですが、「成長の限界」という書籍の方が有名でしょうか、当時は賢人会議とも言われていました。

現社会では地球温暖化とメディアでも言われていますが、カーボンオフセットという形で、排出権を取引する商売になった時点から、とても胡散臭く感じております。でも生物でも、経済でも、流行でも全てにおいて無限に成長できるとは思っていません、いずれどこかで限界が来るだろうと。

18世紀から19世紀にわたって興った産業革命で、人類は地球資源を産業に変える知恵を得、今までになかったスピードで人口が増え、物が増えていくと同時に汚染も拡がり、地球資源が枯渇し、今までにない気候の変動が現れるようになってきました。

ボールを投げると放物線を描くように、上り坂だった物が水平に移り、やがて下降に転ずる、今回アメリカの金融危機の報道を見るたびに、世界はそんな分岐点に立っている感じがします。ただし下降に転じるとは言っても、いきなり破滅が目の前に現れるわけではありません。今まで上昇し続けたスピードと同じように減少していくと予想されていますが、その減少を少しでも送らせることは可能です。

この先、先進国と言われる国の産業経済は、今までの何でもかんでも大量生産・大量消費よりも、限界内での持続的発展のための産業へと、パラダイムシフトし、企業の中・長期計画を立てる上でも、無視できない流れになってくるでしょう。




こんな時だからこそ、よそとの差別化が必要です。

  • -
  • by virbius
  • 2008/11/30 Sun 14:41

アメリカの金融危機を発端に、世界経済も行き先を見定められず迷走しているように感じますが、日本でも最近新聞の経済面を賑わせるニュースに、製造業は軒並み業績を下降修正したとあるなど、いままで日本経済を牽引してきた日本の製造業が低迷しています。こんなニュースが流れるとき、お客さん達は容易に財布のヒモをゆるめようとはしません。その商品がいま自分に本当に必要なのか、そのメーカー・サービスは自分の考えるインセンティブを有しているのかいないのかを吟味し、見極めてから購入に走ります。

こんな時だからこそ商品やサービスを提供する側は、競合他社との差別化を明確にし、自社の特徴をキチンとアナウンスしていかなければなりません。手段としては広告やお客様に配布する印刷物を始め、業種業態、規模によって様々な方法が考えられます。お客様がこの商品・サービスを受けるために、従来通りの方法でいいのか、立ち止まってくれているのです、特に他社競合と価格勝負していない企業は、この経済が落ち込んでいる時にこそチャンスです。

不景気だとメディアは報じていますが、日本の全国民が貧乏なわけではありません、ばらまくほどは無いにしても、不景気感で財布のヒモを堅くしているだけです。

自社の強みはなんですか、選んでいただくメリットはなんですか、売っているのは商品ですか、サービスですか。お客様が選ばれている点がサービスの良さと感じているのに、商品を売っているだけと考えていませんか。先ずは自身の企業を客観的に判断し、他社との違いを明確化しましょう、先ずはそこからスタートです。すでに明確になっている企業は、様々な方法でお客様にアピールできるよう手段を考えましょう。




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