RISE weblog

RISE Productionアートディレクターの佐藤です、仕事上で感じた事からプライベートな事まで、こちらのブログに書いていこうと思います。

分かりやすいコピーか、インパクトのあるコピーか

Q:分かりやすいコピーか、インパクトのあるコピーか


企業コピーを制作する際のポイントについて質問です。企業が提供している商品・サービス等が連想できるコピーと、イメージしづらいが、もっと知りたくなるようなインパクトのあるコピー、どちらがいいのでしょうか。また、イメージ戦略を確立するためにはどのような点に気をつければいいか、文字数はどの程度が適切か教えていただければと思います。

A:企業コピー制作の基本的な考え方ですが


企業コピーというのは、ロゴマークなどの上に乗るような「コーポレート・スローガン」を指しているのでしょうか。

どのような表現になるかは、企業の中・長期的戦略に則り目的にあった物となるでしょうが、基本的にこの様なコーポレート・スローガンは、御社の商品・サービス等の認知度がまだ高くない場合、企業の売りとなる商品などをキチンと伝えるために「商品・サービス等を連想できるコピー」が適しており、ある程度認知度が上がってくれば、より企業PR的な観点から「もっと知りたくなるようなインパクトのあるコピー」が適しているでしょう。

イメージ戦略として「コーポレート・スローガン」を考える場合、コンシュマーの認知度がどの程度有るかをキチンと把握する必要があります。

設立したてのベンチャー企業が「it's a SONY」とやっても、見向きもしてくれないでしょうから。

文字数も多くてもせいぜい広告のキャッチコピー程度で、ワンフレーズで言い切れた方が、見た人にも伝わりやすいでしょう。






このQ & Aは、All AboutPfoFileに届いた質問に対し、RISE Production佐藤が答えた物を転記しています。オリジナルページはこちら


成長の王道は変革にあり

お金の話で何ですが、昨年秋に表面化した世界金融危機で、リーマンブラザースが約65兆円の負債を抱え倒産しましたが、2008年度の日本の一般会計の歳出が約83兆円ですから、メディアに流れるニュースの数字だけ追っていると「ふーん65兆円の負債で倒産か」と余りその額の大きさは感じられませんが、日本の国家予算の約78%の負債と考えると、今さらですが、やはりとてつもない金融危機だったんだと感じさせてくれます。

その金融危機をきっかけとして、日本の輸出が落ち込み、経済的にも大きな打撃を受け、消費の冷え込みから製造業の多すぎた在庫調整のための製造停止で、雇用問題をはじめとしたさまざまな問題が噴出してきました。

国民も「未来は薔薇色」「今日より明日の自分はもっと豊かに」なんて空気感が在れば、ローンを組んででもモノを買うのでしょうが、今いる会社が明日も存在できるか、誰も保証出来ない空気感が流れています。

昨年の夏頃まで、国民が感じていた社会情勢と大きく変わってしまい、求めるニーズが大きく変わってきました。

売れる商品を作るのに、一番効果があると言われているのが「技術革新」ですが、これなどは長年絶え間ない研究開発を続け、やっと花が咲く物です。

しかし開発を成功させ、その商品を市場が求めているモノであれば、ライバルという他社がいない間に一人勝ち出来る可能性があります。

そんなミミタコみたいに言われることを、今さらながらに言われても、って感じですかね。

しかし今すぐに「技術革新」が出来なくても、変化し続けるニーズにあわせる形で、自分自身を変化させる事を怠ってはいけません。

もちろん今という時代を見るのも当然ですが、明日はどうなるのかを見通すことも必要です。

そして見通す側である自分をよく知ること、自己評価と第三者から見た評価にギャップは在るのか、在るとするとどの程度の差なのか、正確な自己評価を得るためにその質と量を計る必要があります。



収集した情報から、自社のサービスを開始した当時の社会情勢との差を掴み、変わってきた社会情勢に合わせたサービスを提供出来るよう、持続して自己を変革して行く。

これが企業が成長を続けるための秘策でもポイントでもなく、必要とされている王道としての考え方だと思います。

自己を変革していくと言うことは、自社とその仕事上で付き合いのあった関連会社との付き合い方を変える、と言ったことや、スタッフの人員配置を換える必要が出てくるなど、様々なことで弊害が出る可能性もあります。

顧客ニーズが専門知識を持つスタッフの対面販売を求めていれば、そのスタッフのための給料やグレードに見合った内装など、投資が必要になりますが、陳列棚に並べてある物をレジに持って行くだけでしたら、その分は価格を下げることが可能になります。

と、このように物事には必ずトレードオフがついて回り、昔からマネージャーの職にある者は、このトレードオフのさじ加減を顧客ニーズからの雰囲気を掴み調整し、決定することが職務だったと言っても過言ではないでしょう。

企業を社会の求める形に変革し続ける、と言うことは、社会のニーズをどれだけ上手にくみ取るかに左右されることから「企業と社会のコミュニケーション」がとても重要になっています。

90 年初頭のバブル崩壊の時、売上が落ちたから、先行きが不透明だからと、広報予算の削減を真っ先に行われてきましたが、社会ニーズを正確に知るためにはむしろ増額し、充実したコミュニケーションで、社会が、ユーザーが何を求めているのかを正確に探ることが必要なのではないでしょうか。




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