情報流通に変化があるのだから
- お仕事関連 > 変化する社会 > 気になったニュース
- by virbius
- 2009/07/21 Tue 18:48
「メッセージを伝えるために。」でも書いたのだが、人と人、人と社会のコミュニケーションで流通する情報量が、それまでの常識からは考えられないほどの量で増え、しかもその増えている情報のほとんどが、インターネットをメディアとして利用したWebコミュニケーションだと考えると、現実の社会の他にWeb と言うもう一つの社会が出現したと考えられる。
なぜこのように短期間で圧倒的な量が普及したかは、やはり簡単で便利だからだろう。だから企業のPRを始め、SNSと言ったコミュニティーや、ブログなどのプライベートメディアなど、誰でもが情報を発信し共有出来る。
これをみんなに知って欲しいと誰彼構わず情報を送りつけると、SPAMになるのは当たり前、そこに欲しい有益な情報があればサーチエンジンを使って情報を必要とする人がアクセスする。
今日7月21日の午前中、閣議決定で衆議院の解散が決まった。Wikipediaで公職選挙法について見てみると、『公示日から選挙日が終了するまでの間、候補者の名前の入った選挙運動(投票依頼)目的の文書図画については、選挙管理委員会が発行するシール又はハンコのついた一定枚数の文書図画しか発行できない。総務省はWEBページ、ブログ、電子メールも「文書図画にあたる」と解釈し、なおかつ、WEBの更新については新しい部分だけでなく過去のものも一体のものとして頒布・掲示したことにあたると解しているため、同省は「候補者は選挙期間中Webサイトを更新できない」という立場をとっている。』とある。
全ての国民が利用していない、いわゆるネット弱者へ配慮しての事なのだろうが、先日の『基準て何?』のエントリーに書いた統計数理研究所の集計結果には、 20〜40才代で「自宅PCでインターネット使うか」の調査では68%が使うと答えている。もちろんインターネットを使うのはPCだけではなく、若い世代は携帯からの利用を含めれば、ほぼ全員がアクセス出来ると考えても良いかもしれない。
決められた時間だけに政見放送を視聴し、立候補者の意見を聞くのが果たして平等な行為なのだろうか、むしろ聞きたい時に聴きたい人間がアクセスして、立候補者の考え方をしっかりと聞く方が平等な行為といえないのだろうか。
政治家に対する献金にしても、個人献金が習慣となっていない日本では、企業や団体に頼らなければならないのだろうが、PayPalなどWebでの決済を使う方法や、政党や個人が考えるマニフェストを印刷製本し、ISBNさえ取ってしまえばAmazonで書籍として購入する事も出来る。購入代金の○%は献金として扱うなどの明細を書いておけば、個人からの献金も敷居が下がるのではないだろうか。
現実的に今年7月には、Googleがアメリカの大統領選で選挙関連情報を解りやすく提供するプロジェクト「Googleモデレーター」の日本版「Google 未来のための Q&A」が始まったし、数年前からYahoo!のカテゴリーには「みんなの政治」が加わり、ポータルサイトにて意見の集約も始まっている。まだ実験段階かもしれませんが、これが拡がり各立候補者の考え方が良く理解出来るようになれば、国のためにも議員さんのためにも、何より国民のために良い結果が出ると考えます。
この10年以上の衆院総選挙での得票率を見ると、'96 第41回 小選挙区59.65% 比例代表59.62% '00 第42回 小選挙区64.45% 比例代表62.49% '03 第43回 小選挙区59.86% 比例代表59.81% '05 第44回小選挙区67.51% 比例代表67.46% 因みに前回第44回の選挙は、郵政民営化を争点にした選挙で、自由民主党が大勝した選挙、国政選挙最高の投票率でしたが、先に出した統計数理研究所の国民性調査:5 選挙を通じた意思表明への志向では、前回の2003年の調査より、「不満なら選挙で考慮」が約10%、「何をおいても投票」が約5%向上していますので、今回の第45回衆議院総選挙は最高投票率を更新するかもしれません。
Tweet