RISE weblog

RISE Productionアートディレクターの佐藤です、仕事上で感じた事からプライベートな事まで、こちらのブログに書いていこうと思います。

エモーショナルビジネスだなぁ。

 この仕事を始め、仕事にコンピューターが道具として入ってくるまで、触ったことも所持したこともなく。こんな輩ですから最初に触ったコンピューターは Macで、Windowsは敷居が高くあまり触ったことがありませんでしたし、現在でもそうです。日本時間で今日9月10日午前2時からサンフランシスコでアップルのイベント「Let's Rock」が始まり、新製品などの発表があり、新しいiPodや楽曲管理のiTuneなどが発表されました。

 通勤中や休日に音楽を聴いたり、Podcastを見たりとiPodユーザーなもので早速アップデートして使ってみました。新しい機能としては今まであったパ−ティーシャッフルの他に、Geniusが追加され、今聴きたい曲はこんな感じと選ぶと、iTuneに登録されている似た感じの曲がチョイスされ、続けて聞いていけるというユーザーオリエンテッドな機能です。

 今までのシャッフルは、例えば自分が好きで購入したCDや、iTuneから購入した曲など、自分というフィルターを通った曲が納められたデーターベースから、ランダムに曲を掛けると言った機能でしたが、基本的に自分の好きな曲がランダムに掛かるけど、その時の気分を反映したリストではなかったわけです。

 ・・・今は軽いポップスを聴きたいんだけれども、ヘビーなブルースはちょっと・・・。な気分の時など重宝しますね、しかも余計なことに、あなたが聞きたいこんな曲ですが、データーベースには入っていないこんな曲が、iTune Music Storeに揃っていますよ。って、ウィンドウの右側に羅列されるんです。余計なお世話ですね、またこんなモノまで買って。と奥さんに叱られてしまいそうで。

 Windowsパソコンのように、OSの仕様に合わせ様々なパーツを組み合わせ、Top Down形式ではなく水平思考で協業していくビジネスは、リスクも分散されますし情報も比較的オープンで、企業としてあるべき姿なのかもしれませんが、一人のカリスマ的経営者が指揮を執り、ハードからソフトまで一貫して提供する企業の方が、今までになかったアイデアを新しいビジネスに繋げる事には、長けているのでしょうね。

 人が欲しいと思った時に何のストレスもなく物を購入できる、潜在的な欲求はあったものの、たまたま忘れていた物を目の前に「有りますよ」と差し出す。ハードとソフトそれにWebまでをインテグレートさせたマーケティングは、参考にすべきところが沢山ありそうです。

 デメリットとも、とても沢山あるのでしょうが、です。




スパムメールはもはやメディアか?

 皆さんこんにちは、ライズの佐藤です。このProFileに参加する前から、AllAboutさんには登録してあり、定期的にメルマガも頂いておりました。その中で「企業のIT活用」ガイドの水谷哲也さんの記事迷惑メールが減らない3つの理由を読んで、数字的にスパムメールの社会への浸透がここまで来ているのか。と、ちょっと複雑な気持ちです。

 実際に仕事でもプライベートでもメールを利用し、ニュースや連絡を受けていますが、ISPのサーバーに届くメールの内85.5%がスパムメールでした。昔からこのスパムメールには悩まされ、3年ほど前からPOPFileと言うオープンソースの振り分けソフトを使っており、そのコントロールページで確認した数字です。

 水谷哲也さんの記事を引用させていただきますと、


イギリスにあるセキュリティ企業Marshalが行った調査ではインターネットユーザーの29.1%が迷惑メール経由で商品を購入した経験があると回答しています。なんと3割近くで、思っていた以上に迷惑メールは商売になるようです。

先ほどの約54億通の出会い系サイトの迷惑メールを送って逮捕された日本人は1カ月で約1億2000万円もの収益をあげていました。

2006年6月に大阪府警が摘発したワンクリック詐欺事件では大阪市のネットサービス会社の社長と従業員ら計6人が韓国のレンタルサーバーを使い、1億8000万件の迷惑メールを送信していました。約2600人が詐欺にあい、約7500万円が口座に振り込まれていました。

供述によると「迷惑メールを100万通送ると1,000人がサイトを訪れ、10〜20人が金を払った」ということですので、1,000人に一人がサイトをクリックし、0.001〜0.002%の人が詐欺にあう計算になります。



 引用で2ブロック目の約54億通の〜では、どのくらいの期間の記述はありませんが、出会い系サイトで成約された場合の報酬が、一件1,500円〜 2,000円と言われていますので、1ヶ月で8万人がこの人のスパムメールからサイトに成約したことになります。ワンクリック詐欺で被害にあった割合が、 0.001%〜0.002%と有りますので、送ったメールの量は80億〜40億通(計算間違っていないよな?)。

 まっとうな世界での営業活動で、DMやチラシなどを配布しますが、成約率はどのくらいの数字が上がっているのでしょうか、これは聞いた話ですので、エビデンスとしての確実な数字ではありませんが、DMを1,000通送り、内990通はゴミ箱直行、残り10通の内成約できるのは1〜2人。チラシ 10,000枚撒いて9,999枚がゴミ箱、成約が1人程度とすると、成約率は0.1〜0.01%・・・。イニシャルコストが小さいだけにスパムメールの成約率の高さが、他のメディアと比較することで理解できます。

 毎日これだけ送ってきて、各国で規制されても減らないわけですね。




人の潜在心理から読み取る行動学

 皆さんも移動手段としてよく使われていると思いますが、私も通勤に横浜市内の自宅から東京都内の事務所まで、3つの路線を乗り継ぎ通っています。横浜市内から東京都内への通勤なんて、以前から多くの人が通勤で電車を利用し、痛勤と揶揄されるほど人が集まる場所でもあります。だからこそ電鉄各社は人の行動心理学を元に、人の誘導を考え、事故の無いように管理しているのでしょうが、それを決める人が現場を見ていないんだろうな、と感じることがあります。

 よく利用する駅があり、改札を抜けすぐに上り線ホームに向かう跨線橋が右にあります。下り線は改札を抜けた左側にあり、線路は越しません。大きな駅では左側通行をうたい利用者に従うように則していますが、その駅ではこの1〜2年で右側通行を推奨するようになりました。

 上り線を利用し、この駅で下車する利用者は、上り線ホームから跨線橋を渡り改札に向かいますが、階段を下りると改札は左で、利用者は決められた通行区分より、すぐに出られる方を効率が良いとして、右側通行を守る利用者はほとんどいません。右側通行を則すためにポスターを貼ったり、階段に矢印で案内したりしていますが、やったって無駄です。

 先日、気になった本「ハイエク」と言うコラムを書きましたが、官僚主体の管理する形の社会経済学の代表として、ケインズの理論と、社会の自然発生的社会経済学の代表としてハイエクの理論を解説していましたが、人の流れから同じ事を感じられるとは。

 あなたの会社でもありませんか、お客様の求めていることを、会社の都合で規制していることは。お店などではお客様は「買いたい」という希望を持って来店しているのに、それを阻害している会社の都合は有りませんか。




企業が目指すべき、これからの表現方法。

 パソコンで印刷データーを作れるようになった頃から、グラフィックデザインの制作に関して、求められる物に変化が出てきたと思います。その時期はPCの普及、Web・インターネットの普及してきた時期とも符合します。そうインターネット上の広告は、雑誌や新聞に掲載される広告とは違い、アクセスされた回数や、クリックされた回数などから、広告の効果が数字で表せます。

 それに比べ従来のマスメディアを使った広告展開は、人を集めた調査などを行わない限り、広告に対しての効果を調べることが出来ませんでした。このことからクライアントや広告代理店の人間も、昔のように「何となく効果が期待できそうな広告」から「マーケティング的要素から導き出された広告表現」と、制作側に一部アーティスティックな特殊能力が求められた時代から、学校で教わる社会学・経済学・経営学といった「数字で見える広告表現」に変わっていったように感じられます。

 この事は現在も行われている各種広告賞や、受賞したクリエーターの評価のされ方が、変化していることからも伺われます。以前の広告には文化の香のする物もありました、それが最近の広告からはあまり香ってこなくなったように感じられるからです。ECOもカーボンオフセットという、お金に置き換えられるようになっていますしね。

 企業広報でも非常に重要なCS(顧客満足度)ですが、提供する商品毎の満足度はもちろんのこと、企業が社会に与える文化的な貢献に対しても評価されます。そう「何となく良い感じの会社」のように、数字で測れないファジーで曖昧な感覚を社会に与えるためには、数字で見える広告表現のベースにも、アートや芸術性と言うような、文化的な表現も必要になってくると思います。

 ・・・数字とエモーショナルな部分のどちらがベースでも変わりないと思いいますが、要は両者が融合した質の高い表現が求められていると解釈してください。クリエーターの中でも佐藤可士和さんなど、マーケティングとアートがうまく融合している作品を表現されていますね。

 インターネットの普及で、沢山の情報が垂れ流され、トレンドとしての方向性も数字として出しやすいと思いますが、その情報はその他沢山の企業も共有している物です。そんな中で埋もれないように差別化を考えていくためには、文化的な表現が見直される時が来ると思います。そんな資産を沢山持っている「サントリー」と「資生堂」からは目が離せません。




制作会社を選ぶ際のポイント

 Webのサイト制作に関しても、グラフィックにしても、初めて必要ツールの制作を依頼しようと考えると、沢山の情報を収集し、制作会社の選定をされるのでしょうが、制作会社のホームページだけを見て仕事を依頼するより、信用のおける友人など、人の紹介から制作会社を紹介され、改めてサイトで確認され選ばれている方が多いのではないか?、廻りの方の話を聞くとその様に感じます。

 まぁ、商品を購入する際の、比較購買と同じですね、沢山の分母を集めておき、必要な機能を持つ製品を選択する。その必要とする機能の中でもそれが金額だったら比較的楽ですが、クリエイティブな面だと、どれだけの力量があるのか、依頼する側の見極める目も必要になってきます。

 ぜひ今までの作られた実績、作品をご覧になることをお勧めします。守秘義務を盾に見せていただけない事務所は、お断りした方が良さそうです。広告を例にしますと、元々宣伝美術としての地位を確立していましたので、古くは日宣美やADC・TCC・JAGDA・朝日新聞広告賞・毎日新聞広告賞など、社会的に認められた賞が沢山あり、企業も制作側もどれだけ優れた物を表現できるか、競いながら成長してきた経緯があるからです。

 制作する者の作品とは、履歴書と同じです。特に数年前までは3Dのモデリングや、CG・画像処理などは出来ないのが当たり前でしたから、写真もイラストも一発勝負です。この文字の色は、ベースの色は、写真との組み合わせは、など印刷の仕上がりを頭の中でシミュレーションしながら、モノクロで版下を作っていたんです。

 ・・・そう言えば注意すべき点が一つ、この作品作りました。と言われてもディレクターから指示され、コーディングだけだったりとか、DTPのオペレーションの作業を、中にはこれ作りましたと風呂敷を広げる方もいらっしゃいますので、その作品のどの部分携われたのかは確認しておきましょう。

 また、良く先輩から言われたことですが、ブランド力のとても強い会社、例えば SONYなどはとても強いブランド力を持っており、そのロゴマークのイメージはとても強大です。例えば小学生の描いた絵にロゴマークを付けただけで、何となくSONYの広告に見えたりします。一度新聞などに掲載された本当の広告を見ながら、ロゴマークを手で隠してみてください。画面を構成する写真とコピーで、ブランドを表現できていますでしょうか。

 もし表現できている広告でしたら、それはとても良い広告です。




同じお金を掛けるなら・・・。

折り方

 自社の行う事業を紹介するために、良く利用されている、A4サイズの紙に印刷されたリーフレットやフライヤーですが、苦労して作られた方に対して申し訳ないのですが、ほとんどの物が紙のリサイクルBOXに直行です。なぜか?あれもこれも目立つようにと考えている結果なのでしょうが、見た目が整理されていない。パワーポイントなどドキュメント上で目立つように?と、派手な色の立体文字や、グラデーションをそのまま持ってきて、何が言いたいのか見る気がしない。などなど。

 A4ペラ1枚で、説明しようとするストーリーを表現するのに、一つの紙面に入れ込むのでそう見えるのです。例えばページ立てのカタログだったら、起承転結とストーリーを組めるけど、費用が掛かりすぎて・・・。それは当然ですが、一枚の紙を単純にまん中で折ってみてください。これで二つ折り(4ページ)の印刷物です。

 上の画像にあるように、一枚の紙を均等に3つに分け折っていくと、Z折りと巻き折りと2種類の三つ折り(6ページ)の印刷物が出来ます。都合が良い事にA4という紙のサイズの長手は29.7cm、その三つ折りですから完成した物は大体10cm×21cm(短手)のサイズになり、郵便用封筒の定型サイズに収まります。良く請求書などの発送でも使われると思いますので、ご存知かもしれません。

 折ってある紙を開くと言う事は、それだけでストーリーが出来やすくなります。ただ機械を使って折るだけですから、印刷屋でも加工費はしれた物で、費用も 1割増えるかな?なものです。数万円を掛け内容も伝わらないツールを作るのなら、印刷の上がった紙に“折る”という工程が増え、多少値段は高くなりますが、見る人に理解されやすいツールを作った方が、効果の高いツールといえますよ。




広告業界の流れが、少しずつ変化しています。

 8月という月の月末、しかも28日と同じ日に2つのニュースが流れました。一つは日本経済を牽引する大企業トヨタの、販売計画台数の下方修正。もう一つは広告代理店の電通が、業績不振で役員報酬を返上。これに呼応するかのように30日には「トヨタ、マスメディア広告費3割カット」のニュースが流れました。

 トヨタ自動車は28日、都内で開いた経営説明会で、2009年の世界販売計画(ダイハツ工業と日野自動車を含む)を従来の1040万台から970万台程度へ下方修正したと発表した。主力市場である北米の低迷が主因。世界の自動車メーカーでも初の年間販売1000万台到達は10年以降に先送りとなった。
 渡辺捷昭社長は「米国市場の落ち込みや原材料価格高騰など、経営を取り巻く環境は一層厳しくなっている」との見方を示した。
(2008/08/28-18:22)

 電通は28日、広告受注の減少に伴う業績不振の責任を明確にするため、役員の月例報酬(月給)を5−10%返上すると発表した。返上額は高嶋達佳社長、俣木盾夫会長が報酬の10%、残り12人の役員が5%。期間は「当分の間」(広報)としている。
(2008/08/28-18:20)

 トヨタ自動車が原材料価格高騰や北米市場低迷で収益が圧迫されていることを受け、2009年3月期(今期)に新聞やテレビなどのマスメディア向け広告・宣伝費を、前期比3割弱削減することが29日、明らかになった。同社は今期の連結営業利益を29.5%の大幅減益と予想しており、経費削減を一層推し進める。
 広告・宣伝費については最大手のトヨタのほか、日産自動車など大手各社も絞り込みを始めている。マスメディア業界の収益にも影響しそうだ。
(2008/08/30-02:54)

引用はいずれも:時事通信社


 販売不振の株主へのパフォーマンスという見方もあるのでしょう、マスメディア4媒体の媒体料も昨年と比べ何割か安くなっている事と、大広告主という立場から、媒体料を広告主が決める事まで考えているのかもしれません。穿った見方をすれば、いくらでもニュースの真相を妄想できちゃいますが、額面通りに受け取ると、マスメディアを使った広告と、Webとのメディアミックスを、今まで以上により拡大してくる可能性も見えてきます。

 Webはマスメディアと比べ、成熟したメディアではありませんので、色々な可能性を見いだすために、尖った性格のアンテナサイトが林立する可能性があります。楽しみですねぇー、どんな仕掛けで我々を楽しませてくれるのでしょうか。それを考えるのもおまえの仕事だろ?と言われてしまえば、身も蓋もありませんが。

 これからは企業と社会とのコミュニケーションは、よりマクロ的な視点でメディアリテラシーを考え、利用していかなければなりませんね。




最高の求人広告

 1900年、ロンドンの新聞に小さな募集広告が載った。

「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保証無し。成功の暁には名誉と賞賛を得る。-アーネスト・シャクルトン-」

MEN WANTED for Hazardous Journey. Small wages, bitter cold, long months of complete darkness, constant danger, safe return doubtful. Honor and recognition in case of success - Ernest Shackleton.

 ご存知の方も多いと思うが、世の中に広告と言うモノが出来て、今までの中で最高と言われる求人広告である。写真やイラストもなく、コピーといってもカンマでブツブツと区切っただけ、仕事の内容も誰もが避けて通りたい、最低な条件が羅列してある。しかし記録によると、この小さな求人広告の反響は大きく、新聞社には一日中問い合わせが続いたという。

 1900年、日本では明治33年。英国との間に「日英同盟」が結ばれる2年前の、世界中が覇権を競いナショナリズムが高揚した時期だったからだろうか。イギリスで暮らしていてもどっちみち「僅かな報酬」に変わりなければ、名誉と賞賛のインセンティブがあった方がまだマシ、と考えたからだろうか。そんな時代背景があった事を考慮に入れ、見直してもいまだに心臓を鷲掴みされるような名コピーです。

 現在のこの時代にこんな求人広告出したら、給料はいくらで社会保険と有給はよ?、と激しく突っ込みが入りそうですが、個人的には待遇だけで仕事に就く人よりも、自分の目的を遂げるために仕事に就く人の方が、長く付き合っていけそうです。




モノを買わない若者の理由は・・・、やっぱり。

 以前のコラムに若者の消費動向が変わってきていると「夢を見られなくなったのか」をアップしておりましたが、昨日その若者のマーケティング層の呼び名である「M1」「F1」層の名を取った、M1・F1総研から、「若者がモノを買わない要因の考察と消費を促す方法論」といった分析レポートが発表されました。

 引用しますと

 若者がモノを買わない要因として「将来に対する不安」、「低い上昇志向」、「固定化された人間関係」、「漠然とした結婚意識」、「インターネットへの依存」の5つを挙げています。これらの要因が「貯蓄志向」、「いいモノへの欲求」、「他人に触発されてモノを買う経験」、「今やりたいことをやる意識」などに影響を与え、結果、消費の低下につながっていることが明らかになりました。


分析レポートはpdfで公表されています。興味のある方はM1・F1総研のホームページからダウンロードしてください。そんなものを買わなくなった若者達が、購入意欲を上げるための提言も書かれています。

私たちが若い頃も、そんな堅実な若者もいたので、現在の全ての若者達が、同じ対象ではないのでしょうが、そのマーケット者層の一つの流れになってきていると思います。




企業はWeb上で動画を積極的に活用しよう

 当然プロモーションです。全ての業種とは言いませんが、趣味の領域にまで行っている商品は、素人さんが好きで撮影・編集し、YouTubeなどにアップされ、世界中の好き者達が閲覧し、自分がユーザーになる疑似体験をしています。

 趣味の奥は深いのです、思いつくまま論ってみると、バイク・クルマ・鉄道・プラモ・ゲーム・アニメ・肉体改造・スポーツ・読書・カメラ・ビデオ・皐月・盆栽・犬・ネコ・釣り・熱帯魚・カメ・・・等々、カメは趣味じゃないか?

 アニメでは角川がすでにもう始めていますが、MADと言う既存のアニメ映像と音楽を合わせ、独自のプロモーション映像のようなムービーを、作り公表するのが昔からアニメファンの間で行われていましたが、パソコンやソフトのの普及、YouTubeなどの映像投稿サイトの出現で、そう言ったファンがふえ、著作権法違反と押さえつけ規制するよりも、良い作品には著作権者から公認され、アニメファンに楽しんでもらい、顧客でもあるマーケットを活発にする事で、企業の繁栄に繋げるのが目的でしょう。

 鉄道などでは「世界の車窓から」なんて長寿番組もありますが、キレイな景色だけがムービーとして、もて囃される訳じゃありませんよね。私なんか通勤電車でも、先頭車両に乗り合わせた時には、運転席からの風景をただじっと眺めているのがとても好きです。

 人間が潜在的に楽しいと感じる物を、企業はもっと企業価値を上げるために使ってもイイと思うんですけどね。ロジェ・カイヨワ(1913〜1978年)フランスの文芸批評家、社会学者、哲学者ですが、人間は本能でなぜ遊びが楽しいかを、アゴン(競争)、アレア(偶然)、ミミクリ(模倣)、イリンクス(めまい)の4種類に分類できると言っています。

 そんな人の本能的な楽しさを作って公表し、ステークホルダーに喜んでもらいマーケットを広げ、企業イメージ向上のために脳みそ絞りましょう。ただし作ったからと言って、すぐに企業価値が上がると思ってはいけませんよ、盆栽と一緒で長い時間が掛かりますよ。

 コモディティー化が進んで、作って公表する費用なんて、タダみたいな物でしょうから。




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