RISE weblog

RISE Productionアートディレクターの佐藤です、仕事上で感じた事からプライベートな事まで、こちらのブログに書いていこうと思います。

認知度を上げるためのやるべきあれこれ_06

火に油を注ぐいくつかの方法_3

Web以外の告知・会計時レジ前でのプロモーション


お客様がレジ前で会計や梱包を待っているときに、お店に展示できていない商品や、関連小物、新しい使い方提案、Webサイトの告知、地方発送の告知、次回セールの告知、定休日のお知らせなど、告知を必要とする全ての物をデジタル画像化し、小型のテレビモニターなどでスライドショーとして告知しましょう。


デジカメで撮影した商品などに、パソコンで画像にメッセージの文字を入れるなど画像処理し、表示させたい順番で[001.jpg]などのファイル名を付け、一つのフォルダーに保存します。画像の編集ソフトはAdobe Photoshopがあれば最高ですが、Microsoft PaintやOfficeにバンドルされているパワーポイントなど、文字や画像が編集できるソフトが有れば大丈夫です。


また、オープンソースでGIMPと言う画像編集ソフトもあり、このようなフリーソフトを利用するのも一つの方法だと思います。

画像を表現する文字(フォント)も、個性的で色々な表現ができるフォントが、同じようにオープンソースのフォントとしてインターネット上で配布されていますので、高価なイニシャルコストを掛けることなく、イメージに近い表現ができます。

本人の「やる気と情報」で、高度な表現を手に入れることが可能な時代になっていますので、チャレンジしてみましょう。


ソフトと同じようにハードも、今まで画像をスライドショーとしてモニターなどに流す場合、テープに編集し、ビデオ機材で再生するのがスタンダードでしたが、デジタル機材のコモディティー化により、量販店にある汎用機材でも同じ機能を安価に使えるようになりました。

その一つがi-Podです、テレビと専用ケーブルとで繋ぐことにより、デジカメの写真画像やムービーの映像を、テレビでスライドショーとして、簡単に再生することが可能になっています。


パソコンで編集した画像を、i-Podに転送し、量販店などで特売されている2万円程度、7インチの画面サイズのコンパクトモニターに繋ぎ、レジの横にでも置けばイヤでも目に付きます。

店内で告知の為のポスターや、商品としてはマイノリティーだが根強いファンが付いている商品など、ブランディングとして必要な訴求表現ができ、特にオシャレな商品を扱うお店などでは、スマートでコンパクトな表現方法で告知できるのでお奨めです。


今まで業務用の高価な機材と、専門スタッフへの外注しか選択できなかった物が、汎用機材やパソコン、ソフトのコモディティー化で、驚くほど安価で、効率的な機材が手に入るようになっています。

これからは、やる気の有るチャレンジングな人の要求に応えられるソフトや機材が揃ってきていますので、やる気のある人と、無い人との差が、大きく開いてくる時代になったのかもしれません。




認知度を上げるためのやるべきあれこれ_05

火に油を注ぐいくつかの方法_2

Web以外の告知・印刷物


既存の告知方法としては、新聞にチラシ広告を打つ、駅などにボード(看板)を掲示する、駅の改札などで優待券など、チケットを手撒きする、雑誌や地元コミュニケーション紙(ミニコミ誌)などに広告を掲載する・・・等々が現在よく見かける告知方法ですが、チラシや看板、雑誌や新聞などの媒体費も必要となってきます。


お店などの対面販売をされているのなら、それ以外にも名刺のようにお店の自己紹介できる、コミュニケーションカードを作り、お客様の手の届くところに置くのも、お店のブランディングの表現方法として、地味ですが持続的に続けることで効果が見込めます。


名刺サイズの表裏に入れ込む内容は、お店の屋号・住所・電話番号・メールアドレス・サイトのURL・お店までの地図程度でしょうか。お店の屋号と共に必ず何を販売しているのか、特徴を含めたお店のキャッチ・フレーズを忘れずに表記しましょう。


また、Webでの販売にもある程度ウェイトを置くのでしたら、Netショッピングが可能な事をアナウンスし、簡単に商品紹介をしたA-4三つ折り程度の大きさの印刷物を作り、商品を購入していただいたお客様や、お届け物で配送依頼いただいた商品に、お店の自己紹介と言った目的で同梱することは、さりげなくお店や商品をPRでき、リピーターとして期待できます。


印刷物に関し、以前は部数によって高価な金額を提示されたりしましたが、現在ではオンデマンド印刷機も普及し、小ロット・短期納品が可能になっており、500部の印刷などではカラーコピーよりも安くプリントできる印刷屋も出てきましたので、積極的に利用しましょう。


今回は印刷ツールの基本的なアイテムを上げてみました、社会情勢の変化と共に目的に対する手段も変化しています。

ホームページを作り自己アピールするのは、いくつかある手段の内の一つの手段で、何年か前まで費用対効果が、他の媒体を利用するよりも高かったためにもて囃されていますが、印刷や広告と言った媒体も最近は費用も安くなってきているので、様々なメディアを駆使して目的を達成する『メディアミックス』という考え方が必要になっています。


次回は印刷物に限らず、店内での告知方法として、今だから実現できる方法を提案したいと思います。




認知度を上げるためのやるべきあれこれ_04

火に油を注ぐいくつかの方法_1

検索サイトへ登録しましょう


インターネット上にサイトを開設した時点で、小さな火を灯す事が出来ました。

しかし吹けば跳ぶような小さな火で、誰も興味を持ってくれませんし、気にもしてくれません、見てくれる人が居るとすれば、ご家族か友人の方でしょう。

駅前の商店街にお店を開いたのならば、街を歩く人がお店を覗き商品に興味を示せば集客に繋がりますが、インターネット上では興味の有りそうなサイトを捜して、ぶらつくのが Yahoo! や Google と言った検索サイトでしょう。


サイトを立ち上げ、まず最初にすべき事は検索サイトへの登録です、Yahoo!でしたら非商用サイトであれば、Yahoo!カテゴリーに、商用であれば有料のYahoo!ビジネスエキスプレスへの掲載申込みです。

代理業務を代行する代理店などもありますが、サイトを立ち上げたばかりで、効果があるのか判断できない物までセールスされる恐れもありますので、信頼できる友人からの紹介などが無い限り、こちらから声をかけるのは控えた方がよいかも知れません。


もう一つGoogleでは、トップページ下にある(Googleについて)から「サイトオーナーの方へ」にサイトの登録方法や、アクセス解析に便利なフリーソフトなどがあります。

やり方などが判らない場合、「Google サイト登録」などで検索すると、解説サイトがいくつもありますので、初心者でも参考にしながら登録できます。


その他のポータルサイトなど


Web 上のコンテンツで、検索サイトの他にも「教えてはてな」・「教えてgoo」や「王国」など情報のポータルサイトが沢山あります。

そのコンテンツの一つには口コミで商品やお店を紹介するページもあり、そこに書き込まれる「教えて」に答えることで、商品やお店、Webサイトを紹介することも出来ます。


また、SNSと言ったmixiに代表される、ソーシャル・ネットワーキング・サービスでは、お店限定のコミュニティーを作れ、お客様同士やお店スタッフとのコミュニケーションや、新商品に関する意見を聞けるなど、小さなお店ばかりではなく、大企業もそのコミュニケーション能力を、マーケティングに生かすところも出てきています。


書き込まれたからと即効性はないものの、このようなWeb上にあるコミュニケーションサイトを上手に使うことで、お店や商品の認知度を上げる事も出来ますが、2チャンネルを初めとする匿名の投稿サイトなどは、書き込んでもあまり効果を認められないばかりか、イメージが良くないこともあるので、利用は控えた方がよいでしょう。


次回はWebではなく、店頭や営業用に使うツールなど説明したいと思います。




認知度を上げるためのやるべきあれこれ_03

火を付けましょう


社会の人たちに、あなたの会社・製品・店舗を知ってもらうためにサイトを立ち上げましょう。

自分の力で作ってみたい方は、Adobe DreamweaverやGoLive、IBMホームページビルダーなど、アプリケーションを利用+インストラクションブックなどを利用すれば、それなりなサイトは比較的簡単にできたりもします。

また、エクセルのマクロが組んであるテンプレートのように、ロゴやリンクページを入れ替えれば使えるような、テンプレートファイルもWeb上に公開されている物もあります。

興味が有ればやってみるのも楽しいでしょうし、mixiのようなSNSのコミュニティーにも、ホームページ作成の情報交換するコミュニティーも有ります。

ただしホームページを作るための基本知識であるHTMLや、レイアウトを決めるCSSと、ショッピングカートなどのCGIやPerl、アニメーションやリッチコンテンツを作り出すFlashやJavaScriptなど、他のサイトを見て、こんな風に作りたいと考えても、知識やスキルがないと出来ない事は沢山あります。

趣味として色々とやって見るのも良いかもしれませんが、営業戦略のツールとして考えるなら、素直に外注された方が、時間もお金も節約できると思います。


必要なコンテンツ


それぞれの企業やお店が、自社のサイトに求める目的は違いますので、一概にこれとこれのコンテンツが必要と言い切れませんが、考えられるコンテンツが企業の事、店舗の事、販売する商品の事などがあった場合、全てを入れ込もうとすると非常に煩雑で、分かりにくいサイトになってしまう可能性があります。

考えられるコンテンツの分類を書きだし、どの情報がプライオリティが高いのか、順列を付け、ページ内のレイアウトを整理しましょう。

販売を目標にする場合、商品や店舗を前面に出しますが、企業情報などはそれほど重要ではないので、ページの最下部、フッタの辺りにページへのリンクを張るなど、情報の重要度で表現する場所も変えましょう。

店舗や商品など、決まった情報のコンテンツは、一度作ってしまえばあまり変更もないでしょうが、GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、情報が更新され続けるサイトの方が評価が高くなる傾向にあります。

前のページで「燃える物を沢山集めます」と、ブランドとしての差別化のポイントを集めましょうと書きましたが、そのポイントを季節やニュースになった事など、色々な切り口で見直し、情報を蓄積できるように、サーバー内にブログを設置する事を勧めます。


法令で表記が義務づけられているコンテンツ


販売を目的とするコンテンツがあると、商法で決められた「特定商取引法に基づく表記」が必要です。

また商品の配送のために、お客様の名前や住所、連絡先など取得する場合、個人情報保護法による「プライバシーポリシー」を表記しなければいけません。


コンテンツを作り上げ、契約したサーバーにアップした時点で、インターネット上に小さな火を付けた事としましょう。

でも小さな火ですから、いつ消えてしまうかも分かりませんし、お客さんも点いているんだか消えているんだか分からない火には気がつかないかもしれません、次回は「火に油を注ぐいくつかの方法」にしたいと思います。




認知度を上げるためのやるべきあれこれ_02

燃える物を沢山集めます


燃える物とは「長所・自慢できる物」つまり、自社・お店(製品)のブランドとしての差別化のポイントの事です。

この燃える物を集め、燃える場所を作り、火を付け、燃料を投下し、小さな炎から、大きな炎にしていくのが「ブランディング戦略」です。

この差別化のポイントを大きな物から小さい物まで、目に見える物から理念と言った考え方までとを、拾い出し、自社・お店の有るべき理想の姿を形にします。

燃える物が形になったら、次は燃やす場所です。

燃やす場所、差別化のポイントをはがき大に印刷しDMにするも良し、ティッシュと一緒に駅前で配布するも良し、広告で言ったら媒体の事ですが、お金(広告)を使わないブランディングと告知、なんて前のコラムで言っており、ホームページくらい一人で出来らぁー!! とご自分で作られる方もいらっしゃるかもしれませんので、大きく燃やす場所はWebサイトにしましょう。



どこで燃やせばいいのだろうか


インターネットの閲覧、メールアドレス取得等、窓口としてISPと契約され、ホームページ用にとサーバーも割り当てられていると思いますが、商用サイトとしてショッピングカートなど設置する場合には、CGIやJavaと言ったプログラムやスクリプトが必要になります。

ISPのサーバーの中には、このCGI やJavaと言ったスクリプトが作動しない物もありますので、出来れば商用サイトとして相応しいホスティングサービスを行うサーバーを利用するのがよいでしょう。

ISPは個人で契約するには安くて良いのですが、法人契約になると高価で、サーバー容量を増やすと料金が上乗せされる場合があります。

別の会社のホスティングサービスを受けたとしても、契約のしかたでこのISPの上乗せ料金内で契約できるサービスもあります。サーバーがストップするのは困りますが、共有サーバーでも安定して運用できるサービスもあり、ランキングなどもWeb上に公表されていたりしますので、安心して利用できるサーバーを選んでください。

だいたいホスティングサービスを行う会社のサイトには、別料金になりますがドメイン取得サービス案内のページもありますので、ブランディングと言った意味を考え、是非取得してください。

可能であればあまり長いドメイン名ではなく、簡潔で覚えやすいドメイン名がよいでしょう。

第2回はこんなところでしょうか、次は「火を付けましょう」を書くつもりです。




認知度を上げるためのやるべきあれこれ_01

先ずは燃える物を捜し、火を付けましょう


お店をやられていたり、小さな会社を経営されていたりと、組織的に営業も難しく、かと言って将来的にももっと基盤をしっかりしたい、顧客を地域の顧客だけでなく、もう少し広範囲にわたって獲得したい。

日本全国の全ての企業で、この様な目的を持っていない企業は無いくらい、みんなが願い、知恵を絞り手段を捜しています。

お金(広告)を使わないブランディングと告知は、企業体質の改善に似ています、メタボなお腹周りをすっきりさせるために、運動というトレーニングで脂肪燃焼させるように、企業体質を改善し、余計な物を取り除いてブランディングを成功できるように、サブタイトルは「ブランドトレーニング」としました。


少し前までは、地域で営業する企業などは、「認知度を全国レベルで上げる」なんて、広告打つには費用が掛かりすぎるし、自社(製品)にブランド力があるなんて、考えても見なかった事かもしれません。

全ては情報の流通インフラを変えてしまった「インターネット」が原因です。

それまでは媒体を購入してこちらの意見を述べる、平たく言うと広告の事ですが、業界紙1ページにカラーで広告載せると媒体料だけで20万円位(その業界紙によっても値段は変わります)掛かってしまいましたから、デザインとか写真撮影とかの制作料金はまた別ですよ。

でもまぁ、テレビや雑誌を見ると、ネットやメールなどの単語が出てこない事が無いくらい、当たり前のように使われ始め、ウチでも「インターネット」やってみようかと周りの人に聞いてみると、大都市では通信環境とネットへの接続費用を入れても、月額4,000円程度で済んでしまいます。

メールを送っても切手代は掛からないし、知りたい物は検索すれば知る事が出来るし、ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)に毎月支払う金額には、サーバーの使用料も含まれ、ホームページも持てるようになっていたりと、こちらの意見を述べる条件は、月額4,000円に含まれているわけです。



燃える物って?


燃える物とは、みんなが知りたい事。会社、お店が持っている長所、自慢できる物です。

ただしいくら技術的に優れた物でも、社会通念上認められていない物は「長所・自慢できるもの」にはなりませんので悪しからず。

例えばパン屋さん。普通の街中にあるベーカリーショップでも、毎日の食事に出てくる食パンやロールパンなども売ってはいますが、実はヨーロッパ風の料理にとても合う、バターをあまり使わない、とても硬く締まったパンを売っていたとしましょう、しかし日本のパンに慣れたお客さんには、硬すぎて美味しくないと人気が無く、あまり売れないのでしょうが「ヨーロッパ風料理にはそんなパンとワインが合う」と知っている人は、地元だけではなく日本国内に目を向ければ多くいます。

実際にそんなお店があっても、流通を考えると日本全国の商圏は現実的ではないと思いますが、長所・自慢できる物とはそんなモノです。

初めはこんなところでしょうか、次は「燃える物を沢山集める」と言った辺りを中心に書いてみたいと思います。




格好いいと悪いの境界

男でも女でも生き方が「かっこいい」と感じる人がいる、反対に「ウワッ、だっさーい。野暮だね」と思う人もいる。

商品でもそうだ、プレミアムブランドと普遍的なブランド、それの差ってなんだろう、って考えてみた。

ほら、一応仕事がねブランディングなんかも含まれているので。

日本人だからか、潔いという言葉が最初に思いついた。
潔い生き方、潔い辞め方、桜の花に人気があるのも「潔い散り方」だからと説明する人もいる。

生き方の美学?一言で言ってしまえば「武士道」なのでしょうか。

「武士道といふは死ぬ事と見附けたり。毎朝毎夕、改めては死に死に、常住死身になりて居る時は、武道に自由を得、一生越度なく、家職を仕果たすべきなり。」(山本常朝、『葉隠』)


常に己の生死にかかわらず、正しい決断をせよと説いたのだが、死んでも幽霊にすらなれない武士が、現世に命乞いしまでして生き延びるのではなく、限りある生を賭けてでも正しいことをせよ。

と言う有限の命の中での決断が「かっこいい」と感じさせるのだろうと。

反対に無限の命だとどうなのだろう、命を賭しての決断はなくなるよな、永遠の命なんて賭の対象にすらならない、貴重な命じゃなく、どこにでも大量にある海岸の砂みたいで、安っぽいものになるんだろうな。

かっこよく生きようとするには、有限という気持を心に持ちつつ、正しいと思う、責任を持つ生き方をせよ。

野暮でかっこ悪い生き方は、生き方に目的も節目も持たず、いつまでもモラトリアムの中で、ダラダラと生きることなのでしょうか?、早く大人になれよってか。

だいたい金やダイヤモンドみたいに、数が限られるから貴重であり、高価なんですよね。

かっこいいとかっこ悪いの根底には、有限と無限という概念があるのでしょうが、その間にある(だろう)ボーダーラインは、個人差やその時代の価値観があってハッキリと線は引けない。

経済成長率が高く、物価もインフレでドンドン上がっていた頃は、高価なもの、性能の高いものにプライオリティが高かった。

しかしいまでは小さいもの、効率の高いもの、再利用できるものなどがもて囃されるようになっている。

オピニオンリーダーとして、サブカルチャーの牽引役だった雑誌も、販売部数の低迷で休刊や廃刊が続いているが、地下鉄内の中吊り広告には「セレブのこのファッションを狙え」みたいな記事を堂々と謳っていた。

今どきまだモノの呪縛に囚われ、コンシュマーをリードする情報が「消費」じゃ、読者からそっぽ向かれてもしょうがない気がする。

いまの若い子達が考えている事とズレている気がする、セレブがまだ格好いいと思っているのだろうか、雑誌が売れればそう考える需要もあるのか、でもキレイなタレントが大きく出たこの中吊り広告を見て「この雑誌ダッセー!」と感じたのは事実である。




こんな時だからこそ、よそとの差別化が必要です。

アメリカの金融危機を発端に、世界経済も行き先を見定められず迷走しているように感じますが、日本でも最近新聞の経済面を賑わせるニュースに、製造業は軒並み業績を下降修正したとあるなど、いままで日本経済を牽引してきた日本の製造業が低迷しています。

こんなニュースが流れるとき、お客さん達は容易に財布のヒモをゆるめようとはしません。

その商品がいま自分に本当に必要なのか、そのメーカー・サービスは自分の考えるインセンティブを有しているのかいないのかを吟味し、見極めてから購入に走ります。

こんな時だからこそ商品やサービスを提供する側は、競合他社との差別化を明確にし、自社の特徴をキチンとアナウンスしていかなければなりません。

手段としては広告やお客様に配布する印刷物を始め、業種業態、規模によって様々な方法が考えられます。

お客様がこの商品・サービスを受けるために、従来通りの方法でいいのか、立ち止まってくれているのです、特に他社競合と価格勝負していない企業は、この経済が落ち込んでいる時にこそチャンスです。

不景気だとメディアは報じていますが、日本の全国民が貧乏なわけではありません、ばらまくほどは無いにしても、不景気感で財布のヒモを堅くしているだけです。

自社の強みはなんですか、選んでいただくメリットはなんですか、売っているのは商品ですか、サービスですか。

お客様が選ばれている点がサービスの良さと感じているのに、商品を売っているだけと考えていませんか。

先ずは自身の企業を客観的に判断し、他社との違いを明確化しましょう、先ずはそこからスタートです。

すでに明確になっている企業は、様々な方法でお客様にアピールできるよう手段を考えましょう。




エネルギーがたりないっ!!

 石油の話しではない、お腹が空いて力がでない〜、でもない。現在の日本にである。

 POPEYEやHOTDOGと言った物欲雑誌と共に青春時代を送った自分としては、飢餓感にも似た新商品へのあこがれが無くなってしまったようで、非常に寂しい。

 時計や鞄、ブランドものの服だって苦労せずにすぐに買える。大体の物はもうすでに家にある、機能としては今ある物でほぼ間に合っている。

 新しい物を冒険して買うつもりもない、壊れたら同じような物を買えばいい。・・・なんだか、もう消費することに疲れてしまったかのようだ。

 なぜ以前はあんなに新しい商品を紹介されると、ワクワクしたのだろうか。ただ単に若くって無知だっただけなのか。

 いや、それ以上に知らない世界を夢見させてくれる、好奇心を満足させる何かがあったように感じる。

 好奇心はキーワードを検索窓に入力し、ググってしまえば満足できるからなのだろうか。

 商品開発での苦労話や蘊蓄は、プロジェクトXでの恣意的な報道で、話半分としか見てもらえなくなったためなのか、ユーザー側にも商品の本質を知ろうという要求が減り、デザインや色遣いで差別化を図ろうという商品が多くなった。

・・・どこかに落ちていませんか、ワクワク・ドキドキさせてくれるエネルギーを持った「好奇心」が。




企業繁栄の極意?

『老舗の極意』とは


昨日の朝日新聞夕刊の時事コラム欄『窓』に掲載されていた『老舗の極意』ですが、一部引用させていただくと、

 老舗と呼ばれる長寿企業は、経営の指針としてどんなことを考えているのだろうか。漢字1字でたずねたら、「信」という答えが最も多かった。「信」と答えたのは回答全体の24%。以下、誠、継、心、真、和、変、新、忍、質という順になった。

 一方、「社風を1字で表すと?」という問いでは、「和」が最多で19%だった。以下、信、誠、真、心、進、明、堅、温、笑の順。

 企業が長生きして老舗になるには、顧客、取引先、従業員、株主などさまざまな関係者の利害が長期的に釣り合うような道を歩んでいかなければならない。信も和も、利害関係者の心の調和を示す言葉なのは偶然ではあるまい。


これはまさにCSR(企業の社会的責任)の考え方であり、老舗と言われる長寿企業が守り、実践した社訓でもあります。

しかしこの考え方はISOや、欧米から輸入された考え方ばかりではなく、江戸時代から続き、財閥と呼ばれた三井家や住友家、商売上手と言われていた近江商人の家訓として残っており、調和を尊ぶ日本人として経験的に実践されていたと考えても良いでしょう。

三井家家訓(宗竺遺書)


「多くをむさぼると紛糾のもととなる」
「不心得の一族は協議し、処分せよ」

住友家家訓


「職務に由り自己の利益を図るべからず」
「名誉を害し、信用を傷つくるの挙動あるべからず」
「廉恥を重んじ、貪汚の所為あるべからず」
「我営業は信用を重じ、確実を旨とし、以て一家の鞏固隆盛を期す」

近江商人の家訓


「三方よし」「売り手よし、買い手よし、世間よし」



老舗の極意 = 繁栄の極意


この様に永続的な発展を目指した『老舗』として守るべき家訓ですが、情報量が限られた時代ならまだしも、Webと言うインフラが整備され、情報の質・量・スピードの全てがリミッターを外され、回り始めた現在では、企業の社会的責任というバックボーンが、ステークホルダーから見えていないと、商品広告にお金をつぎ込んでも、効率よく売上に繋がらなくなってきています。

企業が行うPR活動・IR活動とCSRは同義語ではありません。一部では頭に『環境』の言葉を付け、定義していますが、一企業市民として「持続可能な未来を、社会の要請を課題として、どのように考え築いていくか」を観点に活動してゆく事です。

しかし一言に社会と言っても範囲は広く、お客様を筆頭に株主や従業員とその家族、取引先や企業活動している地域社会と言った、全ステークホルダーを対象にと言い換えた方が分かりやすいかもしれません。

社会的に何か一つ大きな災害や事故などが起きると、社会の求めるものも変化してきます。

粉飾決算や産地偽装などが社会問題になると、財務状況や経営の透明性が問題になるでしょうが、先日の殺傷事件後は人権や雇用問題が台頭してきます。

当然社会的要求をクリアするためには、コスト上昇も受け入れなければならない事もあるでしょう。

しかし企業規模拡大を急いだライブドアは、今月13日の裁判で機関投資家に95億円の賠償を求める判決が出たばかりです。

太く短い生活は楽しいかもしれませんが、細く長い生活は充実しているかもしれませんよ。




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