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企業も変わらなきゃ

コモディティー化の先にあったもの

先日、企業向けコンサルティングを生業とする会社の社長が、企業の中での“人の使い方・生かし方”などをテーマとした、セミナーがあったので参加してきました。

ざっとその企業を紹介しますと、東証一部上場・資本金100億円以上・従業員数:連結で1000人以上。と言った堂々とした会社で、セミナー自体とても為になるお話を伺ってきました。

セミナーですからそのレジュメや主催会社のやっている事業のリーフレットなど配布されました、色々な企業に対し事業のノウハウを提案する仕事なのでしょうが、仕事の効率を考えた末に大事な物が置き去りにされたと言うか、リーフレットの持つ機能である「コミュニケーション」で、あまりユーザーに理解される事を考慮していない、乱暴な話し社内用に作られたWordドキュメントに手を入れず、そのまま印刷物に加工した、コミュニケーションの配慮に欠ける物に見えました。

数年前まで、カタログやリーフレットなどは事業主から広告代理店や制作会社と言った、ビジュアルコミュニケーションにおけるプロフェッショナルの手で制作され、印刷・納品・配布されていました。

現在ではデスクトップパソコンの高性能化と、ソフトウェアの一般化、印刷業者における入稿デバイスの平易化によって、一部専門家にしか出来なかった制作作業がワープロソフトでドキュメントを作るスキルさえあれば、誰にでも可能になりました。

そう、これはハード面だけが使いやすく便利になっただけで、その制作物を見る人に理解されやすいかどうかは考えてくれません。コミュニケーションツールとは、企業が考える「目的」のための「手段」です。

見やすい、見やすくない、これはあくまで見た人の主観です。しかしこの主観のベースには、どんな物をどれだけの時間触れていたか、きれいな物、美しい物にどれだけ触れていたか、というその人の生活環境にも左右されています。

文章を書けても見やすい位置、理解しやすい順序、文字の大きさ・書体、行と行の行間など、ある程度訓練された人間が評価する必要があります。

このノウハウは一朝一夕には出来ませんし、Googleで検索しても出てくる物ではありません。しかも悪いことにこのようなコンサルティングの会社は売っている商品が形のない物ですから、非常に胡散臭い。

胡散臭い会社が胡散臭いツールを作ると言うことは、ある面モラルハザードとして成立しているから良いではないか。とも言えますが、キチンとした商品で勝負賭けていこうという企業にとって、表現の稚拙さが伝えたいイメージを180°変えてしまうこともあるのです。

その企業が作り、販売する物がその企業一社の独占商品ならば、それ自身が差別化された商品ですから、何ら問題はないのでしょうが、他社との差別化、ブランディングを考えると、ただ安いから、時間がないからと安易な方向に進のは、危険なのではないでしょうか。




顧客の嗜好変化?

農耕民族である日本民族は、地域で暮らすもの同士、何かあったら助け合うと言った村社会が基本にあり、欧米型の契約社会はなかなか受け入れられずにいました。

しかしこのインターネットでのコミュニケーションは、人と直接会って顔を見ながら言葉で、その場の雰囲気を含めた気持ちを伝えるのではなく、写真や文章で気持ちを伝え、内容を判断する、比較的契約社会に近いコミュニケーションです。

そんなコミュニケーションに慣れたユーザーに対し、物を売っていくためのマーケティングは、今までと違った切り口でユーザー意識を調査しないと、正確な判断が出来なくなります。

ただしネットのヘビーユーザーであろう「ネラー」と呼ばれる人たちは、自分達は匿名の中から発言していますので、コミュニケーションしているとは言えません。契約社会へ移行したとまだまだ言い切れませんが、これからの流れは少しずつ個人単位の契約社会へ移行していくと思われます。

私たちが子供の頃、見たいテレビ番組は毎週決まった曜日の決まった時間に、テレビの前に座っていないと見る事が出来ませんでした。

ウチの子供たちもそうですが、テレビで放映される番組は見ています、しかし見たいコンテンツは、自分の小遣いでレンタルビデオを借りたり、YouTubeで見たりと、天から降ってくるのを待たずに、自分の手で取りに行く事を知っています。

この様な環境で育つ今の子供たちには、莫大な金額で媒体を購入し流すCMと言った物は、どの程度伝わるのでしょうか。Web上にあるバナー広告などは、商店街の看板みたいな物で、歩いている分にはそれ以上のメッセージは伝えては来ません、興味有る物だけ扉を押せばいいのです。

これから先テレビコマーシャルはどう変化していくのでしょう、CMをスポットで流すよりも、今でもありますがドラマなど商品を劇中に登場させ、好感度を上げるといったタイアップ広告が中心になっていくのかも知れません。

欲しいコンテンツをスポンサー抜きに見て育つ世代に、「小さい頃テレビで見た思い出のCM」みたいな文化は今後残っていくのでしょうか?。

答えは一つではないでしょうが、顧客の嗜好に変化が出てくるのは、社会環境が変化し、個人の意識を変えるからと考えて差し支えないでしょう。

社会環境の変化、わかりにくく説明できない物事がある時は、便利に使われる言葉です。しかし新しい技術の出現で環境は大きく変化します、最近のHD-DVDとブルーレイディスクではその変化を目の当たりにされたと思います。

しかしこれはディスクメディアの規格の違いだけで、ユーザーがメディアを通して楽しむであろう機能については考えられていません。

映像やゲームなど、大容量情報をやり取りしたエンターテインメントとして考えると、ブロードバンドを基にしたネット環境・法整備がすすめば、メディア規格の違いで勝った負けたは判断できないでしょう。

自分の立っている足許を見つめ、何を提供できるか、何が社会から歓迎されるか、マクロ的な視点で広告表現の切り口を考えてゆく事が大切と考えます。




コモディティ化の恩恵

新技術が開発され、その技術を使った商品がユーザーにとって価値を認められ、商売が始まる。その内にその技術が普遍的技術となり、沢山のユーザーに行き渡る。コモディタイズの流れはこの様な物で説明される事も多いのですが、今まではProユースで価格も高く、手を出せずにいた分野も、ずいぶんと手に入れやすくなってきましたので紹介します。

デジカメを使われている方は多いと思いますが、最近ソニーから「デジタルフォトフレーム」という商品が発売されました。左右約18cmのコンパクトサイズ、値段も29,800円と比較的リーズナブルな金額です。

pop_1.jpg

店舗などで直接お客様と接する業態では、店内でのインフォメーションなどは、POPを使われていると思います。しかし市場やセールの時のように、活気のある勢いを表現するには良いのですが、短冊をペタペタと店内に貼るのはあまり格好がよろしくありません。

スマートにお客様に告知するのに、新しく発売された「デジタルフォトフレーム」が役に立つと思います。デジカメで撮影した画像を、パワーポイントなどで文字やイラストと組み合わせ、告知したい組写真を作り、この「デジタルフォトフレーム」で再生させます。

再生もスライドショー機能で、画面入れ替えの時のエフェクトなど選べますので、時と気分で変えてみるのも面白いでしょう。インフォメーションばかりではなく、新商品の告知や、店内で紹介しきれない商品など、いろいろと組み合わせてみるのも良いかもしれません。大きさから言っても、レジの横あたりに置いておくのに丁度良い大きさ。

パソコンとデジカメに画像編集できるソフトさえあれば、誰にでも出来ます。ネットワークにも対応していますので、飲食店などでは、各テーブルなどに置いてみても面白いかも知れません。

Adobe から販売されていますFlashと言うソフトを使えば、アニメーションでより詳しい説明も可能です。あっ、Movieになると「デジタルフォトフレーム」では再生できませんので、iPod+TVがお勧めです。今までMovieの再生にはVHSやDVDプレーヤーが必要ですが、iPod nano 4GBで17,800円で、AppleCareに加入すれば、2年保証になりますから業務用で使っても非常にお得です。「デジタルフォトフレーム」と同じように画像をスライドショーが可能ですから、画像も映像もと言われる方にはこちらがお勧めです。

後はレイアウトなどのコンテンツを充実させるのに、Adobe IllustraterやPhotoshopなどアプリケーションと、文字書体を充実させれば表現方法も広がるでしょう。

技術革新・量産効果が高価な機器をコモディタイズし、誰でも購入しやすい価格で市場に供給されます。今まで高価で手段として候補から外されたモノでも、機能という視点で機器を見直すと、民生用の安価な機器でもPro用機器と同じような機能を有する物も出てきます。固定概念を外し、俯瞰した視点で見直すと、いろいろな可能性が見えてきますね。

自分一人で考えても出ないアイデアも、複数の人の雑談からヒントをえることもあります。そのヒントが使えるアイデアと、手段に繋げられる柔軟な考え方も必要と思います。






夢を見られなくなったのか

小さい頃から


私がまだ小学生だった1960年代後半、万博などで世界に技術力をアピールし、先進国の仲間入りするんだ。と言うような、国が一丸となってのモチベーションが有ったように感じられます。当時一番読んでいたのは少年マガジンや冒険王と言った漫画雑誌や、学研の科学と学習というような、教育的内容の雑誌でした。当時の雑誌で企画された特集ページなどには、21世紀は空飛ぶ自動車や透明なチューブの中を走る列車、宇宙ステーションなど、科学技術が人を豊にし、未来は薔薇色だと鼓舞した特集が沢山ありました。

そんな自分の未来を信じ、豊かな社会生活が待っていると夢を見て社会で働き始め、自分の手で収入を得るようになると、もらったお給料のいくらかは貯蓄に。などはどこ吹く風で、クルマや洋服、旅行などにドンドンと消費されて行き、広告キャンペーンに於いても、ターゲットユーザーはその若い、湯水のようにお金を使う年代に向け発信されていました。




現在20代の人たちが育った環境は


何でもイケイケの80年代後半、バブル期に生まれた子供たちが、二十歳を迎えるようになってきます。90年代前半のバブル崩壊と共に苦労する親の背中を見、破綻する大企業をニュースで見、崩壊した社会保障で自分たちの負担する額に驚愕し、長生きしても報われる事の少ない社会制度を目の当たりにすると、この国に暮らす自分の将来の夢を描けず、自己防衛として守りに入るのは無理も無いのかもしれませんが、少し寂しい気もします。

だいぶ以前からバイクが売れない、バイク雑誌の発行部数も減ってきている、原因は若者の嗜好の多様化と言われてきましたが、それと同じように今クルマが売れていません。売れているのはミニバンやワンボックスタイプのクルマばかりで、昔若者の必需品・デートカーなどと言われたハードトップやクーペ、スポーツカーなど、運転やドレスアップなどでクルマを趣味として楽しむ人たちが減ってきています。

休日の過ごし方もそうです、近場の観光地や繁華街などに足を伸ばす事はあまりせず、自宅に籠もりDVD鑑賞や部屋の掃除をし、食事も外食をせずに自炊して慎ましく暮らす若者が増えているそうです。もちろん少し郊外に目を向ければ、移動の必需品としてクルマが利用されているように、地域での差はあるのでしょうが。




若者層は美味しくなくなったのか


ターゲットユーザー層として美味しくなくなったのかと言えば、そんな事はなく、やはり全体を牽引する層である事に変わりはないと言えますが、ただ流行っているから、雑誌で紹介され面白そうだからなどと新商品に喰い付くユーザーが減少し、今の自分に必要かどうかを吟味し、購入するユーザーが増える傾向にあると言ったところでしょうか。

ユーザー層のこの様な変化から、広告などの表現方法も変化に合わせたシフトが必要になります。またこの世代の従業員を募集する際も、仕事のやり甲斐と賃金だけのインセンティブだけでは、人が集まりにくい傾向にあると考えられます。

この若者事情は首都圏や大都市圏で顕著に表れてきていますが、これからも社会に変化がない限り、この様な考え方を持った若者達が増えてくる事で、一つのユーザー層として台頭してくるでしょう。




UNIQLOCKがメディアの枠を越える



 ユニクロのファーストリテイリング社のウェブ広告「UNIQLOCK」が、カンヌ国際広告祭のインターネット広告のサイバー部門と、メディアの枠を越えたアイデアのチタニウム部門でグランプリを取りました。
 スゴイ!、クール!、色々と表現はあるのでしょうが、ムービーと時刻表示のアニメーションを5秒間隔で入れ替える、見せ方のテンポの良さ、BGMに重なるセコンドタイムと10秒ごとのポーンが、ダンスの動きと相まって耳に心地よい、本当に見続けちゃいます。

 このウェブ広告用ツールは、ブログパーツとして開発されたようですが、今までのウェブ広告用ツールは、バナーやAdSenseと言ったコンテンツマッチ式広告が多く、Flashを使ったバナー広告などあったとしても、テレビCMと比べ、クォリティーもあまり高くなく、画面の隅でチョロチョロ動いて鬱陶しいなど、掲載する側としてはあまり広告効果が期待できず、見る側も見えなくなるまで画面をスクロールするなど、そのバナー単体の掲載では、広告としての効果をあまり期待できるモノではありませんでした。

 しかしこの5秒刻みで画面が移り変わり、朝・昼・晩・夜などによっても変化する映像は、リズム感があり、見ていて楽しく飽きさせません。今までこのウェブ広告ほど、インターネットというメディアリテラシーに合った広告は、無かったかもしれません。

 ウェブ広告でこれだけ企業イメージを表現でき、社会の人とコミュニケーションを取れると言う事は、今まで企業と社会のコミュニケーションを媒介してきた、テレビや雑誌、新聞と言ったメディアのプライオリティーが下がったと同じ意味を持ちます。
 これからの時代、頭で考え汗をかく事ができなければ、大手広告代理店やテレビ局も、うかうかしていられなくなりそうです。反対に小さな企業でも、アイデア一つで大企業に一泡吹かせられるキャンペーンが出来るかもしれません。

 ちなみにファーストリテイリング社の日本国内における広告宣伝費は、年間210億円だそうです。今回のウェブ広告用ツールにしても、媒体費は掛からないにしても、制作費は通常のCM制作と同じ程度掛かったと言いますので、同じような広告を考えるにしても、金額の覚悟だけは必要でしょう。




フジテレビが動いている

 そう、あのマスコミの代表みたいなフジテレビである。ニュースによると、別会社を設立し、結婚披露宴の企画・運営事業に参入。お台場の本社屋などを利用。と有ります。

 確かに番組制作というエンターテインメントを作り慣れた放送局が、人生で一番輝く時期であろう結婚披露宴の演出ビジネスに進出するのは、企業の持つ資源の有効活用で、リスクも少なく大きく伸びる可能性はあるのでしょうが、日本を代表するマスコミの一つである企業が、プライベートサービスを手がけるのは正直驚きました。

 毎年電通が公表する「日本の広告費」ですが、2005年の総広告費の内テレビの広告費が2兆411億円だったモノが、2007年は1兆9,981億円と2 兆円を割り込み、反対にインターネット広告費が、2005年3,777億円だったモノが、2007年には6,003億円と増え、新聞・雑誌・ラジオ・テレビと言ったマスコミ四媒体との媒体広告費の推移が顕著に表れると、なりふり構ってられないと言ったところでしょうか。

 その昔、ラジオ局もテレビの台頭と共に、リスナーとのコミュニケーションを意識した番組へと、プライベートメディアに近づいた経緯がありますが、テレビというメディアもそれに習うのでしょうか。
 社会の変化に伴い企業体質を変化させるように、様々なビジネスモデルを模索し、新しいサービスも出てくると思われます。
 体力がまだある内に出てくるテレビ局の新サービス、これからのビジネストレンドを代表するサービスが生まれ出てくる可能性がありますので、ますます目が離せませんね。




モノを買わない若者の理由は・・・、やっぱり。

 以前のコラムに若者の消費動向が変わってきていると「夢を見られなくなったのか」をアップしておりましたが、昨日その若者のマーケティング層の呼び名である「M1」「F1」層の名を取った、M1・F1総研から、「若者がモノを買わない要因の考察と消費を促す方法論」といった分析レポートが発表されました。

 引用しますと

 若者がモノを買わない要因として「将来に対する不安」、「低い上昇志向」、「固定化された人間関係」、「漠然とした結婚意識」、「インターネットへの依存」の5つを挙げています。これらの要因が「貯蓄志向」、「いいモノへの欲求」、「他人に触発されてモノを買う経験」、「今やりたいことをやる意識」などに影響を与え、結果、消費の低下につながっていることが明らかになりました。


分析レポートはpdfで公表されています。興味のある方はM1・F1総研のホームページからダウンロードしてください。そんなものを買わなくなった若者達が、購入意欲を上げるための提言も書かれています。

私たちが若い頃も、そんな堅実な若者もいたので、現在の全ての若者達が、同じ対象ではないのでしょうが、そのマーケット者層の一つの流れになってきていると思います。




人の潜在心理から読み取る行動学

 皆さんも移動手段としてよく使われていると思いますが、私も通勤に横浜市内の自宅から東京都内の事務所まで、3つの路線を乗り継ぎ通っています。横浜市内から東京都内への通勤なんて、以前から多くの人が通勤で電車を利用し、痛勤と揶揄されるほど人が集まる場所でもあります。だからこそ電鉄各社は人の行動心理学を元に、人の誘導を考え、事故の無いように管理しているのでしょうが、それを決める人が現場を見ていないんだろうな、と感じることがあります。

 よく利用する駅があり、改札を抜けすぐに上り線ホームに向かう跨線橋が右にあります。下り線は改札を抜けた左側にあり、線路は越しません。大きな駅では左側通行をうたい利用者に従うように則していますが、その駅ではこの1〜2年で右側通行を推奨するようになりました。

 上り線を利用し、この駅で下車する利用者は、上り線ホームから跨線橋を渡り改札に向かいますが、階段を下りると改札は左で、利用者は決められた通行区分より、すぐに出られる方を効率が良いとして、右側通行を守る利用者はほとんどいません。右側通行を則すためにポスターを貼ったり、階段に矢印で案内したりしていますが、やったって無駄です。

 先日、気になった本「ハイエク」と言うコラムを書きましたが、官僚主体の管理する形の社会経済学の代表として、ケインズの理論と、社会の自然発生的社会経済学の代表としてハイエクの理論を解説していましたが、人の流れから同じ事を感じられるとは。

 あなたの会社でもありませんか、お客様の求めていることを、会社の都合で規制していることは。お店などではお客様は「買いたい」という希望を持って来店しているのに、それを阻害している会社の都合は有りませんか。




エモーショナルビジネスだなぁ。

 この仕事を始め、仕事にコンピューターが道具として入ってくるまで、触ったことも所持したこともなく。こんな輩ですから最初に触ったコンピューターは Macで、Windowsは敷居が高くあまり触ったことがありませんでしたし、現在でもそうです。日本時間で今日9月10日午前2時からサンフランシスコでアップルのイベント「Let's Rock」が始まり、新製品などの発表があり、新しいiPodや楽曲管理のiTuneなどが発表されました。

 通勤中や休日に音楽を聴いたり、Podcastを見たりとiPodユーザーなもので早速アップデートして使ってみました。新しい機能としては今まであったパ−ティーシャッフルの他に、Geniusが追加され、今聴きたい曲はこんな感じと選ぶと、iTuneに登録されている似た感じの曲がチョイスされ、続けて聞いていけるというユーザーオリエンテッドな機能です。

 今までのシャッフルは、例えば自分が好きで購入したCDや、iTuneから購入した曲など、自分というフィルターを通った曲が納められたデーターベースから、ランダムに曲を掛けると言った機能でしたが、基本的に自分の好きな曲がランダムに掛かるけど、その時の気分を反映したリストではなかったわけです。

 ・・・今は軽いポップスを聴きたいんだけれども、ヘビーなブルースはちょっと・・・。な気分の時など重宝しますね、しかも余計なことに、あなたが聞きたいこんな曲ですが、データーベースには入っていないこんな曲が、iTune Music Storeに揃っていますよ。って、ウィンドウの右側に羅列されるんです。余計なお世話ですね、またこんなモノまで買って。と奥さんに叱られてしまいそうで。

 Windowsパソコンのように、OSの仕様に合わせ様々なパーツを組み合わせ、Top Down形式ではなく水平思考で協業していくビジネスは、リスクも分散されますし情報も比較的オープンで、企業としてあるべき姿なのかもしれませんが、一人のカリスマ的経営者が指揮を執り、ハードからソフトまで一貫して提供する企業の方が、今までになかったアイデアを新しいビジネスに繋げる事には、長けているのでしょうね。

 人が欲しいと思った時に何のストレスもなく物を購入できる、潜在的な欲求はあったものの、たまたま忘れていた物を目の前に「有りますよ」と差し出す。ハードとソフトそれにWebまでをインテグレートさせたマーケティングは、参考にすべきところが沢山ありそうです。

 デメリットとも、とても沢山あるのでしょうが、です。




5〜10年で変化しそうなもの

生活者

 人口の減少と、高齢化が顕著に表れ始めるか。一世帯あたりの世帯人員比率も家族構成が減り、結婚しない独身と高齢者のシングル世帯が増えそうだ。電気・水道・ガスと言った生活に必要な物は、複数の人間で共有することで効率が上がるが、一人だけだと可処分所得が減る。年金や医療と言った社会保障費も負担が増え、将来への不安から消費には繋がらず、貯蓄に回りそうです。




流通業

 大規模ショッピングセンターは、法改正の影響もあり、新に開店する店舗は少ないだろうな。eコマースの伸びで、実店舗へ足を運んでもらうためのインセンティブとして、さらにエンターテインメントショッピングの深化、ブランディングによる差別化が必要になるのでは?。
 地域にあるお店は、毎日使うデイリーの商品を置くお店と、趣味性のある専門領域への特化と、お店のブランディングが集客を左右しそうで、一層Webを使ってのマーケティングが必要とされてくるでしょう。必要と思っても一朝一夕に出来る物ではありませんので、生き残りを念頭にブランディングの強化を今のうちから行う必要がありますよ。
 eコマースでは定規の標準化が求められますね。




ソフトウェア

 パソコンにインストールして使うと言った、商品販売の概念をGoogleがドキュメント&スプレッドシートと言うサービスで変えてしまいましたので、物を売る小売りからブラウザー経由のサービスとして、利用料徴収という形に変わっていくのではないかと思います。特に考えられるのが会計ソフトですかね。




クルマ

 今回のガソリン高騰の影響により、クルマは走行性能に一層の効率化を求められるだろうな。以前乗っていた3リッターV6エンジンを積んだ、ヨーロッパメーカーのセダン。都内(市街地)走行で実質リッターあたり4〜5kmと言った所だったでしょうか。内燃機関の効率化だけでは良いところ後6%ぐらい、と知り合いのエンジニアは話していた。でもハイブリッドやディーゼルなどで、リッター7〜8kmぐらい(10・15モードで11〜12kmくらい)が主流になるか。でも、排気量が3リッターを超えるプレミアムセダンなどは、今よりもマーケットは萎む変わりに、1.4リッター〜2リッターくらいのクルマが増えそう、そのクラスでプレミアム感、利益をを出す新車投入か。
 排気量が2リッター前後とすると、エンジン形式は直列4気筒だろうから、振動や静寂性を謳う技術がマーケットを左右するか?




家電

 液晶テレビで北米市場シェアトップを誇る米Vizio社が、日本市場にも参入ですって。Vizio社って確か、製品の企画と設計のみを行うファブレスメーカーで、台湾のメーカーで製品にした物を売るらしく、パソコンでやった方式を家電でも、って所でしょうか。でも42インチの液晶テレビで店頭価格10万円を切る9万8000円は凄く魅力、日本ではアメリカ系販売店のコストコで販売するらしい、コモディティ化した技術で差別化は難しいですね、日本の家電メーカーに対しての黒船到来となるか。

 いずれにしても生活者には堅実な生活が求められそうです。でも消費者のそんな“何となく不況感”で財布のひもを縛ると、本当の不況になるそうですから、ほどほどにですかね。




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