RISE weblog

RISE Productionアートディレクターの佐藤です、仕事上で感じた事からプライベートな事まで、こちらのブログに書いていこうと思います。

その考え方も確かにあるけれどさ・・・。

先日、かみさんが所属する職域のちょっとしたセミナーが新橋で行われ、その業界の人事を担当するマネージャークラスの人達が集まって、スムーズな人材確保の為にすべきことを、かみさんはプレゼンターとして講演してきたらしいのですが、その中に新聞社系の広告代理店のプレゼンターの方がいらっしゃり、人材確保のために作るパンフレットなど、見た人にグサリとフックを掛けるために金額的にあまり手を抜かず、キチンんとお金をかけて作らないといけませんよ。と、非常にお金の掛かったサンプルを手渡され、持って帰って来ましたが、一目見て印刷単価が減った分、コンテンツを充実させて売上確保しましょうという戦略なような気がしました。

たしかにね、従来通りに作るとすれば、10年前の制作費と比べれば現在はそのナン分の一になったのやらと、随分と安くなったものだと考えさせられますけど、制作する立場の人間から言わせて頂ければ、そんなギミック満載のパンフレットを作っても、来て欲しいと思っている人にうまくヒットすれば良いけれど、これだけメディアが多様化している現在も、印刷といった一つのメディアにお金をかけて口説きに行ったって、きちんとしたリターンが望めるのか、なんというかおめでたい代理店が未だに有ったのかと思わせてくれました。

現在これだけ持てはやされているソーシャルメディアが万全とは思いません、しかし昔ながらの力と、大きな声で相手を口説きに行ったって共感されなくなってきています。だから前回のブログにも書いたような女優の自然な姿から商品を感じ、共感してもらう戦略のように、誰に対してどのようなメディアでコンタクトを取らなければならないのか、印刷の媒体だけで差別化をアピールし、見た人に共感してもらえるのか。必要な所をすっ飛ばしても、自分の土俵に相手を引き出せればシメタもんと考えているとしたら、コミュニケーションのプロとしての代理店として少し恥ずかしい気がします。

・・・と考えるけれど、これは普通の営利を目的とする企業としたらアタリマエのことなんだろうけれど、社内組織が硬直した公益法人など、上の人間が自分以外は使えない馬鹿ばかり、と思っているような組織だと環境が変わったからといくら説明しても理解しないし、下の人間からプレゼンしても通らないし、と言う古い価値観で仕事が進んでいる組織としては、結局旧来のメディアを使った声の大きな人が相変わらず重宝されている環境だから、こんな代理店も生き長らえる事が出来るんだろうなぁ。

やっぱりこうゆう組織に対してどのように説明し、理解してもらえるかが自分の仕事のためには必要なんだとは思うけれど、そんな組織のTop自らiPadなんかで常日頃遊んでいる人も多いらしいが、NetのRom専でTwitterやfacebookなどでのコミュニケーションには自らは参加せず、実社会のコミュニケーションと別けて考えている人が多いんだろうな。




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