やっぱり広告は文化なんだな
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- by virbius
- 2010/08/23 Mon 13:58
先週の東京都内はお盆と夏休みで、通勤で乗る朝晩の電車も身動きがとれないほどの混み方もなく、涼しい車内ではほとんど本を読んでいますので、周りのことはあまり気にならないのですが、帰りがけの東海道線で東京駅から乗り(始発駅ですから座れるんです)、隣の新橋駅で乗客を乗せたあと、いつもと違う発車のベルに気が付きました。
サントリーのウィスキーのコマーシャルに使われている「ウィスキーがお好きでしょ、もうすこーし〜」というコマーシャルソングのメロディーを、発車のベルに使っていました。そうです石川さゆりさんが唄い、最近では小雪さんが演ずるCMに使われていた曲です。
ご存知のように・・・、大昔ですがサントリー宣伝部には山口瞳さんや開高健さんが在籍していたこともあり、非常にクォリティーの高い広告を作り発表してきました。宣伝広告というジャンルに限らず短編映画を見ているような、心に残るコマーシャルや広告をたくさん残してくれた会社でもあります。
そんな質の高い宣伝活動を長年続けてきたからでしょうか、今回のような電車の発車ベルみたいに5〜6秒程度のメロディーだけで、企業イメージを聴く人に伝え、呑んで帰るサラリーマンたちに、また飲みに行こうと言う動機づけを植えつける、そんな曲を沢山持っているからこそ発想できた、なんだかとても洗練された広告の手法に感じました。
話によると8月21日までの掲出らしいのですが、この新橋駅や神田駅だったら通年かけて使ってもいいんじゃないかと思っちゃいます。でもこの曲を電車の発車ベルにしようなんて思いついたクリエイターは誰なんだろう、今まで高田馬場などでは「鉄腕アトム」のメロディーを使うことはあっても、CMとして媒体にしてしまおうと考え交渉し実現した代理店はあっぱれですね。・・・多分汐留にある大きな代理店でしょうが。
でもいくら長いあいだコマーシャルを流しているからとは言え、短い時間で企業イメージを思い浮かべるようなメロディーを持つ会社なんて殆どありませんよ。有るとすれば「おやつはカール」の明治製菓と、「カステラ一番、電話は二番」の文明堂ぐらいでしょうか。
テレビCMや新聞雑誌といった従来通りの媒体以外にも、人の集まるところに媒体は転がっているのかもしれませんね、ただ誰も気がつかないだけで。
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