RISE weblog

RISE Productionアートディレクターの佐藤です、仕事上で感じた事からプライベートな事まで、こちらのブログに書いていこうと思います。

社会のこれからは。

インターネットの発明は、グーテンベルクの印刷の発明よりも大きなイノベーションで、印刷が発明された後に産業革命が起こり、近代が始まったように、Webが社会インフラとして普及し始めたこの数年、大きく方向を変える変換点だと思います。

一番大きいのはコミュニケーションの変化から来る価値観の多様化、集団と集団との付き合いから、個と個の付き合いに変化してくる。ただし現在の社会からすると、もう一段階のイノベーションが必要ですが。

例えば現在デザイン事務所などは、代理店などがその事務所の力量やパフォーマンスを担保して、クライアントとの間をエンゲージをしていますが、担保するのはこの先代理店だけではなく、信用金庫のネットワークなど、別の組織が行っても構わないわけです。

当然力量など図るために、各事務所はプロフィールや作品をWeb上に公表し、どの程度の力量があるかをアピールしなければ行けませんが、新規で仕事を依頼するに当たっては「責任をどこかが保証しないと」と言う意味での担保です。

個と個の付き合いになると書きましたが、コミュニケーション自体の変化はありませんが、自分の都合でコミュニケーションできるメールやブログなど、これからはより活用されていくと思います。ただし文字を使ってのコミュニケーションには、慣れが必要で文章力が求められます。

やってみると楽しいコミュケーションでも、踏み込めない理由は、この文章の表現力が無いと自分で判断して躊躇しているだけで、実際には慣れですから、飛び込んでしまう勇気さえあれば、後はスムーズに進めるのでしょう。しかし座して死を待つのみと判っていても、まぁいいやメンドクサ、で座ったままの人が多いのが現状ではないのでしょうか。

プライベートでのコミュニケーションでは、やってもやらなくても大きな違いはありませんが、これが営利を求める企業だと、今までの新聞や雑誌、TVCMなどの媒体に頼った社会とのコミュニケーション・パフォーマンスが落ちてきているので、どうしたらいいのか試行錯誤の連続です。

特に資本の少ない中小企業は、情報の洪水の中で、自分の企業に何が重要なのかを見極める事すら出来ずに、無駄球を打っている状態なのではないのでしょうか。

そんな風に最近は感じます。




ライフサイクルを考えてみる。4

3からの続きです。
ライフサイクルが終わったと考えられる商品。商品ならばまだ他の商品で代替えなど考えられますが、中には業種自体が終わったと思われる職業もありますね。主要駅付近に今や必ずと言っていいほど在る大型家電量販店、色々なメーカーを同時に比較購買でき、本体から周辺機器まで揃うとても便利なお店である事は、誰もが認めます。

しかしこのおかげでお客さんが遠のいてしまったのは、家のご近所の電気屋さん。欲しいものがあっても限られたスペースに周辺機器のサプライまでの品揃えはなく、取り寄せに時間を掛けるよりは、少し足を伸ばせばすぐにでも手に入いる量販店に軍配が上がり、誰がどう見ても量販店と、近所の電気屋さんとは勝負が付いているように感じられます。

でも、最近の家電。特にAVと言われるテレビを含む映像系家電ですが、地デジへの移行を含めどうも良く分からない。以前だったらアンテナをビデオデッキに繋ぎ、デッキからテレビにRCAプラグで繋いでしまえば、セットアップ完了だったのに今は、DVDは?ブルーレイ?5.1chサラウンドアンプ?サラウンドスピーカー?地デジ用のアンテナ?テレビとの接続は何のコード?インターネット?ゲーム?・・・もう訳解りません。

当然量販店にも設置してくれるサービスもありますが、自宅で作業してくれるのは良いけれど、見ず知らずの業者の人が家に上がっての作業より、顔も見たことがあるご近所の電気屋さんの方が、盲目的に安心出来る感じもします。

ライフサイクルを考えてみる。3 にも書いたように、トレンドはマスからパーソナルへ移って来ています、だから家電製品を近所の電気店で買いましょう、なんてことを言いたいわけではありません。近くに居住するというお客様一人一人に安心して営業できるからこそ、コンサルティングを含めた営業にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

お店のウィンドウにでも「どちらで購入された物でも構いません、格安で家電製品の設置・セットアップいたします」と一言書いたPOPでも貼っておき、商売をコンサルティングから始めるのです。現在の省エネ家電もそうです、冷蔵庫・洗濯機・エアコン・暖房器具にしてもエネルギー効率からしたら、ガスより効率の良い物も出ているようですけれど、何がどれだけ効率的なのか判断できていません。

今すぐの購買には繋がらないかも知れませんが、一年後、三年後の購買に繋がるよう、地域の顧客密着型商売を始めてみてはいかがでしょうか。




ライフサイクルを考えてみる。3

2からの続きです。
ライフサイクルが終わったと考えられていた商品も、複合的なイノベーションで環境が変わってくると、再び舞台に登場する可能性もありますね。携帯音楽プレーヤーなどは、その最たる物でしょうか。カセットテープで始まりメディアが時代とともにCDやMDに変わりましたが、商品自体ライフサイクルも終焉を迎えた感が否めませんでしたが、AppleがHDを搭載し、パソコンで音楽を管理するスタイルを取るi-Podで返り咲きましたね。

製品も楽曲のソフトもコンピューターも、全てが手元にあったSONYからではなく、その頃はMacと言うPCのメーカーでも、マイノリティーなAppleから出てきたのは、その数年前にCEOに復帰した、スティーブ・ジョブスの指導力なのでしょうか。

しかし成功したから良い物の、躓きでもしたら独裁者とかワンマン社長とか、新聞などでも相当叩かれるところでしょうね。その携帯音楽プレーヤーもそろそろライフサイクルも終わろうとしていますが、これをPDAと合体させ、情報端末を持ち歩くと言う新しいライフスタイルの提案が、iPhoneですね、これも通信環境の変革で、さらに大化けしそうな商品だと思います。

パーソナルな部分はこの位にして、重厚長大な施設の新設が少なくなると、現在ある大きな施設はどうなるか、例えば流通業。日頃の服や靴、小物などはe-コマースが多くを占めるようになり、Net販売の割合が増えると同時に、体の物差しといえるようなサイトも出てくるかもしれません。メーカーやブランドごとの服のサイズを、SNSのようなユーザー特定ページで、細かい部位の体のサイズ・足のサイズを記入する事で、ブランドごとのピッタリのサイズを提示してくれるサービス、このサービスがあればNetで服や靴を頼んだけれど、着たらサイズが合わなかった。というような心配を払拭してくれるサービス。

この様なインフラに近いものは、多くのブランドの参画が必須なので、実際に流通を行うリーダー企業が作り、運営していくのがベストでしょうね。これに比べ現在ある大型SCなどはより個性を打ち出し、買い回りにエンターテインメント性を持たせた、アミューズメントに近いショーケース的な施設になるのではと考えられます。

家庭の家電製品なども効率化、省エネルギー化が進み、現在一世帯あたり一ヶ月の電力消費量は約300kWhから、 1990年頃の250kWh程度に落ち着き、さらなる効率化をめざすと太陽電池や風力発電など、地域での発電や、各個人宅でのコージェネレーション化で、電力会社から電気を買う習慣が無くなるかもしれません。また大手電機メーカーでは個人宅向けの原子力発電ユニットを開発中と聞きます。

たくさんの技術革新で社会環境や生活が変化して行きますが、これからどのようなモノが発案され、応用されていくのか実際に目にしたわけではありませんし、魔法使いでも予報屋ではありませんので当たり外れもあるでしょうが、だいたいこんな事がこれからの10年〜15年で起こるのではと考えられます。




ライフサイクルを考えてみる。2

1からの続きです。
じゃあどうすればいいか、グラフィックデザイン業界ならば、最近増えているページ物の仕事を増やす。:
ページ物のデザイン・構成がイラストレーターよりも効率的に作れる、インデザイン、またはクォークエクスプレスと言ったページソフトのスキルアップをめざす。

Web業界ならば、CGIやJavaScriptなど、プログラマーが強かった分野でのデザインをプラスした制御系に力を入れる。これはいずれも一般ユーザーには少し敷居の高い、より専門性を必要とする分野に自分の仕事をシフトする所からの提案です。

この様な社会環境の変化に合わせた対応の仕方もありますが、もちろんグラフィックにWebと言った単一機能だけでなく、両方を併せ持った「表現する事を複合的に行う事」で差別化を図れる事もあるでしょう。またSEO対策と言ったサイトの立ち上げだけでなく、運営までをもコンサルティングサポートする事も考えられます。

私が身を置く業界のミクロ的な回答になりましたが、業界以外でもほぼ同じでしょう。つまり自社の持つ売れる資産を買っていただくための形作りが必要、という事でしょうか。

しかしアメリカのサブプライム問題から発生した金融不安、世界経済低成長時代への突入かと言われ、先行きがとても不透明で、社会環境がどう変化するかが見えにくい時代になってきましたが、一つ言える事は「マスからパーソナルへ」が加速していく事でしょう。

大資本が必要な、重厚長大な施設の新設は少なくなり、個人や世帯単位の事業が増えてくると感じています。2011年の民法の地デジへの移行で、空いた電波領域を総務省が一般にオークションにかける事へ興味を持っているとありました。これでWiFiなどのインフラ整備のスピードが上がり、自宅でのPC利用目的のほとんどを占める、メールとインターネット閲覧が、PDAなどの機器で行えるようになり、外出先での情報収集とコミュニケーション能力が増強されます。

優良コンテンツ閲覧時に個人に合わせた広告が流せるようになり、大きな媒体となるでしょう、・・・答えはCMの後で。みたいな感じで。




ライフサイクルを考えてみる。1

新しい技術が新しい商品を生み出し、飛び抜けて目新しい技術が入った商品ほど、ライバルは見あたらなく、一台一台も手作りに近く、作りも凝った構造が喜ばれ、ニッチで客単価の高い高価なマーケティングで、ある程度のユーザー層が出来た段階でブランドが成立します。企業としては一人勝ちのこの段階が一番美味しい期間かもしれません。

その内にライバル企業から、手の内を読まれ、より付加価値の高い商品が発売されます。最初に発売した企業は、より使いやすく、より高機能な商品を開発するなど、複数の企業がしのぎを削り合う事で、ユーザー人口も爆発的に増え、商品の生産台数が桁違いに増えて行き、一台の値段も新商品として発売された頃から十分の一程度の値段に落ち着いてきます。

これがコモディティ化と呼ばれ、量産化で単価が低くなり数を売るようになります。その内に単一機能の製品はユーザーに行き渡り、売れなくなってきますので、他のセグメントの機能を合体させた商品が出てきたりもします。ここまで普遍的な商品になってくると、単機能の性能がいくら高くても、性能に見合うだけの金額で買ってくれるユーザーはほとんどいなくなり、買い換え需要が大きなマーケットになってきます。

だいたいこんなところが、一つの商品カテゴリーといういわばミクロな視点で見る誕生から終焉でしょうか。家庭用ビデオデッキやウォークマン、と言った商品を思い出すとそんなライフサイクルだったと感じられますが、社会環境と言うマクロの視点で業界を見てみると、変化が早くなった現在、商品カテゴリーだけではなく、一つの業種にしても、このライフサイクルが当てはまるように感じます。

特に近年、職人の技をコンピューターが肩代わりする事で、消えていった職業が幾つもあります。私が仕事をしているグラフィックデザインという業界だけでも、写植屋さん・版下屋さん・製版屋さんのほとんどが消えていきました。Web業界でもhtmlやCSSのコーディングをメインにやってきた事務所は、生き残っていくのに厳しい時代になるでしょう。




このままだとやばい、、、どげんかせんとイカン!

で、さてどうしましょう。

以前は順調に売上も伸びていたんですがねぇー、最近伸び悩んでいて今期赤字寸前。なんてお話しは掃いて捨てるほど聞きます、何かしなきゃいけないのはよく判っていますが、具体的に何をすれば良いんでしょう。今流行のインターネッツでお客さんを集めるために、ホームページを作りますか? 雑誌や新聞に広告載せますか? 目的も決めずにあれこれやってしまうのは、沈みかける船から逃げようとパニックになったネズミです。

以前買っていただいたお客様は、商品のどんなところに魅力を感じ、購入してくれていたのでしょう、安全性?信頼性?デザイン性?価格?。

売れなくなってきた原因はなんでしょう、競合他社が新製品を発売した?材料費の高騰で買い控えされた?社会通念上、使い方が認められなくなってきた?

先ずは売れなくなった原因をキチンと分析してください、その分析によって今ある商品に手を加え、競合他社より便利で使い勝手やデザインも良く、より安価な新製品を出しましょうか。材料費の上がり下がりの影響を受けない新素材を捜しましょうか。使い捨てや健康意識を考えた商品を出しましょうか。再び売るための新しい武器を手に戦場に戻るか、見切りを付けその業界から撤退するか、それとも競合他社の作れない、新しいセグメントの新商品を開発しましょうか。

商品に手を加えるにあたって、どこにお客様のニーズがあるのかを判断してください。お客様の意識やニーズ、社会環境が変化するから求められる商品も変化します。しかし変化が大きすぎてもう井戸が涸れたと感じられたら、撤収の時期かもしれません。一度社内の人的資産や、知的資産の棚卸しをして、変化し続ける社会の要請に応えられるよう、事業の多様化が転ばぬ先の杖になるかもしれませんね。




その印刷物、自己満足のため?

 様々な企業が、社員というステークホルダー向けに「社内報」などの印刷物を制作し、配布していますが、多くの企業がライターなどプロの手を借りず、広報課などのスタッフが原稿の作成を行っています。

 でもねぇ、個人のブログやmixiの日記書くように原稿書かれても、ダラダラと長いだけで何を伝えたいか理解するまでに、凄く努力を要します。

 デザインなどで、少しでも読みやすいように工夫し、文章をキチンと読んでもらえるよう、写真や表などでリズミカルなレイアウトで作るにしても、限度があります。

 社長や役員の方の方針や、プランを余すところ無く伝えようと、全てを文章に書きだすのかもしれませんが、文字が多ければ多いほど逆効果です。

 利用のされ方としたら、自宅に持って帰り見出しだけ見て、梨の皮をむいてゴミ箱に捨てる時の包み紙になるのが唯一の有効利用かもしれません。

 経営者は何を伝えたいのか、自分で咀嚼して方向を吐き出さないと、喋った言葉を単純に文章にする事は、その内にコンピューターでもできるようになり、そうしたらあなたのする仕事は無くなります。文章が長くなりそうならば、箇条書きも要素がハッキリとしていて有効的です。

 長い文章を書き上げる満足だけではなく、「読んでいただく方がいかに理解していただけるか」に仕事のポイントを置くべきです。バイトやパートと言った時間をお金に換える仕事もありますが、ナレッジワーカーの仕事は量ではなく質ですよ。

 広報物を発行する目的は、情報を伝えるためであり、けして印刷物を作る事が目的ではありません、それは手段です。

 見ただけで拒絶されるような印刷物は、作り手の自己満足のためにお金を使っているような物で、無駄です。




欲しい人が居そうな場所に、商品を置くのが商売だ。

 何を今更ではあるが、欲しいと思わない人の居るところに、いくらイイ商品を置いても、買ってくれないのである。だって欲しくないんだもん。野村総合研究所から「全国のエリア別所得・金融資産を推計」と言ったリポートが公表されていました。

 主要私鉄沿線別に世帯当たり年間所得・上位10路線が公表されていましたが、10路線のうち首都圏の私鉄9社が占め、首都圏以外では関西の阪急今津線のみエントリーでした。世帯当たり金融資産・上位10路線では全て首都圏の私鉄で占められています。年間所得・金融資産両方に於いて京王井の頭線がトップでしたが、ランクインした路線全て内陸に向かう路線で、東京・横浜の沿岸を走る京急線はいずれも圏外のようです。

 所得水準の高い地域と金融資産水準の高い地域の比較の数字を見ると、居住者のアウトラインが少し見えてきます。東急田園都市線と、同じ東急大井町線とでは大きく違いますね、この公表された沿線以外の、JRや東京メトロの各路線のデーターも見たいモンです。

 この様な所得水準・金融資産水準でだいたいの居住者層が見えますが、実際に沿線の駅周辺に行き、スーパーや書店、レンタルビデオショップで置かれている商品を見ると、食や芸術的な文化度というのがよく分かってきます。特にレンタルビデオショップに置かれる商品が、アニメ?・名作?・バラエティー?・AV?どう言ったカテゴリーが多いのかによって、住む人たちの嗜好を読み取る事ができます。

 街を歩き、そこにあるお店の商品を見る事でもどんな人が住み、どんな商品を望んでいるのかのマーケティングはできます。一度自分の足元をじっくりと見て、客層をじっくりと判断し、商品構成を見直してみる事は、定期的に行うべきですね。




クリエイティブは模倣から始まる

 私の好きなアーティスト、エゴン・シーレにフェルメール、日本は元禄時代に生まれた尾形光琳・俵屋宗達などの「琳派」と言われる画法のアーティスト達。奇しくも現在東京都美術館・東京国立博物館ではフェルメール展と大琳派展が開催されています。それぞれ人気が高く、休日にはじっくりと見ることが難しそうなので、時間が自由に取れる立場で平日にと考えてはいますが、最近公私共なかなか忙しく、まとまった時間が取れずに未だ行けずじまい。

 永いことこの仕事をしていますが、電車内の中吊り広告や新聞広告など、心の琴線に触れる広告が少なくなった気がして成りません。なんだか決められた枠から抜け出せずに“まぁいいや”の気持ちが、クリエイター・クライアント側両方にあり、そう感じさせているのかも知れません。

 でも、誰に対して何を伝えるのか。を冷静に考えればキャッチコピーやタイトル、写真など構成要素に自ずとプライオリティーが決まり、それに対して慣習に捕らわれない自由な、新しい表現を行っても良いはず。そう横組みされたコピーの中に、流れを崩す縦組みのコピーがあった方が、フックとして気持ちが伝わるかも知れません。

 でもなんだかコピーはブロックとして四角の枠にはまった組み方で、伝えるべきセンテンスが埋没し、全体的には可もなく不可もなしな感じで、小さくまとまったデザインになっている気がします。

 デザイナーはレイアウトを考え、写真やイラストのトリミングを考え、文章の組み方を考え、伝えるべき要素を伝える順に目立つ方法を考え、一つの紙面を作っていきます。根源的にはバランスですが、心に残る色や文字の組み方を引き出しに仕舞い、表現に繋ぐ行為がクリエイターの仕事です。

 一から十まで、全てオリジナルの考えで作り上げる物など、認知されることは少ないと感じます。誰かが見たことのある既知感を相対的な判断で表現しているのです。だから、デザインするクリエイター達は枯れることなく、新しい表現を頭の引き出しに仕舞い、あんな事やこんな事にはこれ、と表現できることが基本にあると思うのです。

 引き出し作るのに、投資していますかー!!・・・今日来た洋書屋さんが言っていました。Tipsが載ったハウ・ツー物はそこそこ売れるけれど、美術書は全然売れないと。




制作物の著作権は大丈夫ですか

 広告やパンフレット・ホームページなど、制作を依頼し出来上がった物にも著作権があります。もちろん中に使われている写真やイラスト、文章を考えてもらったのでしたらコピーライト、地図や表など作図してもらった物には、それぞれに著作権が存在します。この他にも写真で風景を撮影した場合、中に写った人の肖像権なんて物も出てきます。

 つまりパンフレット用に撮影した写真は、撮影したカメラマンに著作権が存在し、著作者の許諾なしにホームページやその他印刷物に写真は使う事ができません。また、パンフレットを制作し、イラストレーターやpdfファイルのデータを著作者から受け取り、後日第三者がそのデータを利用して修正し、印刷する事は制作したデザイナーの許諾がない限り認められていません。

 制作者がおり、著作権を放棄しない限り、全ての制作物には著作権が存在すると考えて差し支えないでしょう。以前までは制作依頼の流れが代理店などを通し、原稿制作のノウハウも必要だった事から、著作権は比較的厳密に守られてきましたが、パソコンやソフトの発達でコモディティ化が進み、制作を依頼し、お金も払ったんだから、後はデータをどこで、誰がいじっても問題ないと考えるのは、ちょっと早計です。

 軽い気持で改変、使用した場合、著作者から訴えられる可能性が全くないと言い切れません。制作を依頼する広告の制作会社や、個人のデザイナーなどは、制作物に関しての契約書を交わす慣習をあまり持ち合わせていません。しかしハッキリさせないと寝起きが悪いとか、後々うしろ指さされたくない時は、ぜひ契約書を交わしましょう。

 文化庁のサイトに著作権に関しての分かりやすく、契約書まで作れるサイトができています。お役所が作ったにしては良くできている、と言ったら語弊があるでしょうか、使えるサイトだと思います。制作物を依頼する側、受ける側にも必要となる法律です、一度見て次回からでも活かしてください。




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