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幸せとは何だ?

民主党マニフェスト

若い頃はそれこそ朝から深夜まで仕事をして、月末の請求書を切る時に“これだけ仕事させてもらい、稼がせていただいてああ幸せだなぁ”なんて思った事もありました。しかし現在はその頃に比べ売上も激減、私の周りにいる個人事務所のデザイナーもみんなため息ばかり、法人にしている意味もなくなっているので、個人事業主に戻る人もチラホラ。

5年くらい前からは余り景気のいい話は聞こえてこなかったが、特に今回の金融危機以降はどの友人達に会っても、事務所を閉鎖しただの不景気な話を聞くばかり、みんな日本の未来に明るい光が見えていない。

さらに暗い話もある、クリエーターとか横文字職業ともて囃されていた職業でもあったので、友人のデザイナー数人は幾つになっても自分の腕一本で稼ぐ、と言う自負からか、社会保障である公共年金に加入していなかったりする。

そんなもん自分の老いを甘く考えていた自己責任ジャン、と一言で片付けてしまうのは簡単だが、社会の片隅で職人が細々と仕事を続け、食べていく事が出来なくなったこの国の現状に驚く。つまり下々のクリエイターが仕事するだけの量が社会に流通していないのである。なぜか。社会に対しての信頼感が薄れ、明るい未来を経営者が描けないからだ。

「だってよ、そんなどうなるかわかんねー物に金使ってみてもョ、ドブに金捨てるだけだべョ、今は何があっても良いように自己資本を高めておくのよ」なんて言っているかどうかは判らないが、こんな感情が国民に蔓延し、スムーズなお金と仕事の流れを阻害しているように感じる。

と言う所で衆議院議員選挙ですね、以前のエントリーにも書きましたが、私のグラフィックデザイナーと言う仕事には締切があり、その時間までに形にならなければご飯を食べる事(お金を頂く事)が出来ない仕事で、なおかつ個人のスキルの差が大きく、人気デザイナーに多くの仕事が回るという、労働者の権利などと声高にかかげる、時間を切り売りする仕事ではなかったので、組合という組織に(社会的には必要なのでしょうが)共感出来ずにいます。

でも先日、民主党のマニフェストが発表されましたね、素人の私が見ても突っ込みどころ満載で、政権を取ったら4年後の鳩山代表の政界引退は確実?と思わせる項目が・・・。多くの人も言われるように薔薇色のばらまきで、ツケを次世代に回すのか、と言う疑問も。

だって2009年度予算を見ると、税収の歳入が46兆円で歳出が102兆円、収入が46兆円しかないのに102兆円を使っていて、普通の企業だったらとっくに倒産していますって、しかも財源もないのにさらに高速道路の無料化や、子ども手当や高齢者医療制度を廃止したりと、さらにばらまくんでしょう。

私たちの子ども達に借金のツケをみんな追いやって、明るい未来がやって来るのか?このマニフェストを見ても、国に対しての信頼感は感じられないし、将来全国民が貧乏に苦しむ姿は想像出来るけど、国民が幸せになれるのか感じられない。

とは言え国民の信頼感を失わせたのと、プライマリーバランスを崩したばらまきと予算を通したのは、麻生政権と現在の与党政権です。今さら、終わった団体に国の舵取りは任せられないと感じますが、今月中くらいにはこちらからもマニフェストが提示される事でしょう。何だかこんなに真剣に各政党の政策を読み、比較して選挙しようなんて考えたことは今まで一度もなかったな、国民の関心を政治に向けさせた事だけには麻生政権を評価するけど、それじゃ本末転倒だろ。

確かに支払期日までに現金が無くて、いろんな所から借金したり現金を工面したり、売れる物は売ってしまったりと貧乏な生活は大変ではあるけれども、富=幸せではないような気もする。各政党が掲げるマニフェストも国民が「幸せに暮らしたい」という目的を遂行するための手段だろ、その目的の「幸せ」の質を話し合わないうちに手段だけ提示されても、どれに決めたらいいのか解らない、まず政党が問わなければならないのは、どの様な「幸せ」を国民と共に目差すのかのフレームワーク(またはプリンシプルモデルと言うべきか?)が必要なんじゃないのか。

今の企業経営を見ると様々なメディアを使って社会とコミュニケーションを取り、いわゆるマーケティングの観点から顧客の求めるペルソナを見極めていくのだけれど、与党として多くの国民から求められるペルソナを見極める必要があるのは政党なのかもしれない。

支持基盤が限定される政党は、その支持基盤の求める事を政策として挙げればいいのだけれど、与党になると国民全体の最大公約数を求める必要があるので、考え方の多様性を認めつつも、効率的かつ合理的な考えでフレームワークを策定し、それに沿う形で政策という手段を提示するのが筋だろうな、選挙が近いと慌てて作る物でもないのだが。




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