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変わらなければいけない事、変わって欲しくない事。

とうとうアメリカのGMが米連邦破産法11条を申請し、倒産してしまいました。

第二次世界大戦後からの急激な経済成長で、従業員の雇用に関する事や、株主に対する大きな見返りなど、いろいろと風呂敷を大きく広げすぎた結果、いろいろなしがらみで身動きが取れなくなり、作り出す製品がコンシュマーの求める物と乖離してしまった事が原因なのではと、今さらながらに感じられます。

しがらみがあまりにも多くて変える事が出来ない時は、直接関わりの無い外部から指導者を求めるのが一番合理的なのでしょうか、NISSANも業績がどん底だった頃は改革出来ずに、ルノーと合併後ゴーン社長という外部の人物がきて、ドラスティックに社内を変革したから現在の会社が存続出来たのでしょう。

やはり社会の流れを見て、どの様な物が求められているのかを判断する目と耳は最低限必要なのでしょう、でも新聞や雑誌、テレビと言ったメディアなんかにはこんな物が欲しいなんて一言も書いてありません、有ったとしても既に商品化され、社会的現象になる頃でしょう。

必要なのは社会が変化してきてから慌てて「どの様な物が求められているか」を捜すのではなく、常日頃社会とのコミュニケーションから変化をつかみ取る仕組みを社内に整えておくべきでしょう。

コミュニケーションですから一方通行ではなく、企業と社会の双方向での事を指します、カスタマーやコンシュマーからは社会の動向や嗜好などを聞き、企業側からはブランドのポジショニングや商品情報などを伝える事で、信頼関係を深めてゆけると考えられます。

自動車産業で言ってしまうと、最近は日本車もメーカーによりハッキリとしたポジションを示すようになってきましたが、アメリカのビッグ3と言われるメーカーは、これと言ったブランディングが出来ていなかった事も、不況という荒波に飲み込まれてしまった一つの要因な気がしてなりません。



そんなアメリカの自動車産業に比べ、欧州の自動車産業はまだブランドと言った戦略が浸透していると言えるのではないでしょうか。

FIATのマルキオンネCEOが言うように「将来的に自動車産業は、年間500万台以上生産するメーカー数社が生存するだけになるだろう」との言葉のように、生き延びるためには生産効率の良いボリュームが必要なのかもしれませんが、マイノリティーと呼ばれる個性豊かなブランドも、たとえ電気自動車ばかりになったとしても是非残してもらいたい物です。

同じように小さなマーケットであっても強い求心力を持った趣味の世界、例えば楽器やスケールモデルなどは、人生の中で一時期その趣味から離れていても、趣味としては一生続けられる物ですから、生活が落ち着いた時点で戻ってくる可能性が大きいので、あまり頻繁にスタイルを変化させない方が、戻ってきたユーザーには「あの頃と同じ」という意識付けのためにも良いのかもしれません。




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