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ペルソナを読み違えた結果では?

昨日投票された衆議院選挙は予想されていたとは言え、歴史に残る結果なのでしょう。しかし今まで行われていた選挙を見ていると、事前に大勝を報道された時と、実際に投票された結果を見ると、今回ほど予想が当たった事がなかったように感じます。

選挙を一週間後に控えた新聞各社が行った調査の結果として、民主党300議席を超える大勝の文字が躍りましたが、実際には過半数の議席は取るにしても、300議席を超す勝利は無いのではと感じていました。

前回の2005年に行われた第44回衆議院議員総選挙では、小泉首相の郵政民営化の是非を問う選挙で、投票率も67.51%と高く、第41回・第43回総選挙で投票率が50%台に落ちた近年の総選挙の中でも、今回は69.28%と、70%に届きそうな投票率で、国民の選挙に対する意識も高い物となりました。

今回の選挙結果で、落選した議員さん達が原因を「政権交代の大きな波に抗う事が出来なかった」などと申していましたが、確かにそのような流れはあったと思いましたが、もっと大きな原因は別の所にあるのではと感じました。

前回の第44回総選挙では、小泉首相というリーダーが、変革を拒む旧主派と言われ、足を引っ張る議員達に国民の意識を問うた選挙で、結果として変革していくという政策に国民は賛成した結果だったのです。

やはり社会が変わっていくにつれ、それまでのシステムが古くなったと感じられたのか、既得権を手放そうとしない組織や人に対しての不公平感を是正して欲しかった。と言うのが国民の求めている物だったんだろうと感じます。

結果として郵政民営化を成し遂げた所で小泉首相は退任し、後を引き継いだ安倍首相は何が原因だったのかは判りませんが、健康上の理由で短くして辞任し、続く福田首相もよく判らない理由で辞任、続く麻生首相は国のシステムの変革などドコへ行ったのか、景気回復と対選挙で支持を得るつもりだったのか、13兆円と言われる補正予算を通した後に総選挙に挑み、歴史的な大敗を喫しました。

今さらですが、小泉内閣を引き継いだ安倍首相と自由民主党に国民は期待もしていたんだろうと思います、しかしその後を継いだ福田首相と麻生首相が変革を棚上げし、結局古い体質の政治に戻ってしまった事で国民はそっぽを向いてしまったのではないでしょうか。

国民の多くは各政党が出すマニフェストによる政策を参考にはしたでしょうが、具体的に比較して投票したのではないと思います。結局古い体質に戻るしかなかった自民党に見切りを付けた結果が、今回の選挙の結果だったのではないでしょうか。

基本的に旧社会党や、連立を組むであろう現社民党の政策は、大きな政府です。政府は税を徴収し福祉や社会保障に回しますが、一般的にそれを所得の再分配化とも言い「ジニ係数」という数字で国民の平等の程度を表す事が出来、OECD加盟国の中でも日本は数値が高く不平等とされるアメリカやイギリス、社会保障が充実し平等的と言われるデンマークやフィンランドとのちょうど中間あたりにあります。OECDのデーターは少し古く1990年代後半のデーターです。

今回政権を取った民主党がどのレベルの国を目差すかの舵取りは目的となり、手段として各政策が発表されるでしょうが、忘れて成らないのは国民の求める「社会が変わってしまった事で陳腐化してきたシステムを変革し続ける事」「既得権を盾に不平等な体質を修正する事」と言う国の舵取りをしていくための大きなフレームワーク・本質は忘れてはならない事だと思います。

これを見誤り、小手先の手段ばかりで国民の求める本質を見失えば、次回選挙の結果で野党に戻ってしまう可能性も胸に、与党として手腕を発揮してもらいたい物です。




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