もし二輪事故の現場に居合わせたら

 この記事は、某掲示板の「バイク事故&危険体験報告スレ」に書き込みされた救急隊員の方の書き込みです。簡潔で分かりやすいので、許可を頂き転載します。

 119番への通報は、誰かがしている可能性があっても、気にせず通報して下さい。通報件数が多ければ、それだけ多くの情報が集まります。話はそれますが、特に火災の場合通報件数が多ければ、それだけ大きな火災だ、誤報やいたずらでは無いと判断してます。ポンプ隊出場途上に、「本火災、119番通報7件入電中」なんて無線が入ったりすると、ポンプ車内の緊張感が一気に高まったりします。

 また、倒れているバイクを起こして良いのかどうか、ということはわかりませんが、(私は警察官では無いので・・・)ガソリンが流出していたり、オイルが多量に漏れていたら119番通報する際に、付け加えて下さい。ただの交通事故では、「救急出場」で救急車のみが向かいますがガソリン流出の場合、「危険排除」として、救急・ポンプ・指揮隊等が向かい、ガソリンやオイルの処理をします。また、車内部からの脱出不能等があった場合、その旨を付加してもらえればポンプ隊や救助隊が出場します。

ケガをしている人が居たら。

 ヘルメットは、基本的に取らなくていいです。ヘルメットは、離脱した瞬間に頭部が落ちるので、頸部に損傷があった場合助長するおそれがあります。ヘタすると、それだけで亡くなる or 一生半身不随なんてことがあります。やるべき事は、

1.近づく前に周囲の確認
 付近の車の通行状況、ガソリンの流出等。
 危ない状況だったら近づかない。

2.大出血の確認
 動脈性の大出血があった場合、止血を優先する。
 止血していないと、心臓マッサージにあわせて出血してしまう。
 血液に直接触れないように注意する。
 両手にコンビニの袋を被せて作業する等の感染防止措置をはかる。

3.意識の確認
 ヘルをしていたら、バイザーをあげて呼びかける
 頸部は動かさないようにする。
 意識確認時の呼びかけは、耳元で呼びかけるのが基本だが
 意識があり、応答しそうだったら、傷病者の正面から
 呼びかけるのが良いかも。(個人的には)
 横から呼びかけると、それに答えようとこちらの方へ顔を向ける場合があり
 頸損を助長するおそれがあるので。

4.必要なら救急要請
 119番通報では、必ず現場の所在が必要になります。
 電信柱や表札で調べるが、高速なら「首都高3号線××付近、ポールナンバー×××番」
 というように、ポールナンバーを伝えると良い。
 ポールナンバーは、数メートル間隔でふってある。

5.呼吸の確認
 本来なら気道確保をするが、頸部へのダメージが考えられる場合は
 気道確保は禁忌。
 6,7メートル以上とばされた、なんて状況だったら絶対にやらない。
 次に、息をしているか、胸の挙上があるか確認。
 呼吸が無かったら、2回人工呼吸をする。
 ヘルがあって出来ない場合は無理をしない。
 なお、ハンカチをあてがって、人工呼吸をしても、感染防止にはならない。
 感染防止には、人工呼吸用マスク(600円くらい)を使う必要がある。

6.循環サインの確認
 目や口角、指先、足の先など、どこか動いているところは無いか確認する。
 無ければ、心臓が停止していると判断する。
 可能なら、総頸動脈で脈を計るのが良いが、「無い脈」を計るのは
 非常に難しいので、循環サインの確認でもよし。

7.循環サイン(脈)が無ければ、心臓マッサージ15回。
 みぞおちから指二本分上、胸の真ん中。

8.あとは、人工呼吸2回と心臓マッサージ15回の繰り返し。

応急救護は各消防署でやっているので、行ってくるのもよし。
3時間講習で、実費が1000~2000円だからさ。